東京湾の顔ぶれが一気に秋モードになってきた。今秋は静岡~茨城のエリアでは各所で青物が元気だ。東京湾では、野島防波堤から投げ釣りのマコガレイの数釣りが目立っている。17日にはカレイの2匹全長を競う投げ釣り大会も実施される。

かつて東京湾では、仕掛けを海に放り込むたびにマコガレイが釣れていた。それは昭和の時代の原風景となってしまった。

21世紀に入ってマコガレイを含めてカレイ類はとんと姿を消してしまった。いないわけではないが「幻の魚」とまで言われるぐらいに数が減っていった。

それが、この数年、野島周辺で釣れるようになってきた。「野島チャレンジCUPカレイ投げ釣り大会」は今年で5年目。この大会が実施されるころからだ。カレイが戻ってきたのは。

今大会アドバイザーで、マルキユーやがまかつのインストラクターの投げ釣りのスペシャリスト林賢治さん(46)は「カレイは底でじっとしているわけではなく、けっこう動き回ってます。その地合に重なれば誰でも釣れますよ」と話す。

地合とは、そのポイントにおける魚の活性の上がるタイミングのことを指す。釣れなくてもへこたれずに投げ続ける、が大事なのだ。

10月30日に野島防波堤に林さんと渡ってみた。

赤灯と青灯のカレイ人気ポイントだ。赤灯は直接潮のぶつかる場所で、回遊する魚の集積場でもある。底に仕掛けが落ちる前に20センチ超の大きなカワハギも寄ってくる。林さんは27・5センチ、タコボウズ記者は23センチを釣り上げた。仕掛けを投げて着底するまでの間でガツンと当たってくる。外道ではあるが、この釣りは楽しい。

青灯は南側に浅瀬の広がっている。横須賀市の猿島が見える側だ。

林さん 南側であれば、ほんのちょい投げ…2色(1色は25メートル)以内で居付きのカレイがヒットする。エサはハリにアオイソメを複数匹掛かるだけ掛ける房掛けが有効ですね。

手のひらサイズのチャリコ(マダイの子ども)も邪魔してくるが、方向を変えながらキャストするのがいいようだ。

大会は17日、ちょい投げでも釣れる可能性は大。東京湾の潮風を感じながら、サオをびゅんびゅん振ってみませんか?【寺沢卓】

<野島カレイ釣り大会要項>

▼開催日 11月17日

▼募集人数 30人

▼場所 東京湾野島防波堤各所

▼集合 午前6時15分「村本海事」横浜市金沢区乙舳(おっとも)町1の1

▼競技時間 午前8時~午後3時

▼審査 25センチ以上のカレイ2匹の合計全長(マコガレイ、イシガレイ、ムシガレイなど)

▼参加料金 1500円。別途渡船4000円、駐車料金500円

▼釣り場 渡堤場所はくじ引きで決定

▼サオ 3本まで使用可能

▼その他 釣り方は投げ釣り限定。午後3時までに釣りを終了し、船が到着するまでに片付けを終了し、釣り場の清掃をしてください。駐車場と釣り場での飲酒は禁止。

★申し込み方法 野島「村本海事」【電話】045・781・8736、ファクス045・781・8240、電子メール:bakubaku@nojimabouhatei.com。いずれかで「名前、住所、年齢、性別、電話番号」を伝える。