日刊銀鱗倶楽部、芥川漁業協同組合主催「月桂冠杯 芥川新春ニジマス釣り大会」が3日、大阪・高槻の「芥川放流釣り場」で行われ、175人が参加し、ニジマスの1匹長寸を競った。令和に元号が変わって初の大会となる今回は60~70センチの大型が多数放流され、迫力満点のマスが釣り上げられるたびに歓声が上がり、大いに盛り上がった。エサ釣りの部は72センチを仕留めた丹田(たんだ)清隆さん(77=高槻市)が念願の初優勝。

「新年早々、釣りの神様が舞い降りてくれたよ。令和になって初の大会で優勝できるなんてめちゃくちゃうれしい」。毎回、参加の大ベテラン・丹田さんが唯一の70センチ超(72センチ)を釣り上げ、喜びを爆発させた。

丹田さんは16年の大会で3位になったのが最高で、ここ2年は11、16位と不本意な成績が続いていた。それだけに令和初の今回はなんとしても勝ちたいという気持ちが強かった。

朝イチ、釣り場に入ると朝日に向かって両手を合わせ「ぜひとも優勝できますように」と必勝祈願。そんな強い思いが大物の食いを呼び込んだ。「マスは動きの鈍い開始直後が勝負です。特に大型は時間がたって動き回られるとやっかいですから」というベテランの読みも見事に的中した。

冷え込む河原に立ち、ブドウ虫を餌にした脈釣りで挑戦。川の深場に群れるマスを狙って仕掛けを流すと開始5分ほどでガツンと大型がヒット。6・1メートルの長竿で重量感たっぷりの引きを受け止め、スーパーレインボーをタモに収めた。

優勝インタビューでは「天に願いが届いたね。餌に食いつくというより、たまたま餌を吸い込んだ感じ。運がよかった。きょうは釣ったマスを刺し身とちゃんちゃん焼きにし、月桂冠のおいしいお酒(純米大吟醸・鳳麟)で祝杯をあげます」。ベテランが満面の笑みを浮かべ達成感に浸った。【中村和嗣】