今シーズン初のアユの友釣りを楽しもうと滋賀・安曇川朽木地区の解禁日(6日)に釣行した。解禁日とあってポイント選びが厳しく、水も少なかったために苦戦したが、しっかりオトリを止めて泳がせると良型が連発。古川地区と船橋の上下流を探り、午後4時前までに16~18・5センチの湖産を31匹追わせた。雨が続いて水量が増えると状況が一変し、入れ掛かりになることを期待したい。【日刊FPC・堀内圭三】

恋愛では押してもダメなら、引いてみろといわれるが、まさにそんな感じだった。攻めてもまったく掛からず朝から大苦戦。オトリをヘリコプターのホバリングのようにしっかり止めることで追いを引きだした! 入川した古川地区は人気ポイントで解禁を待ちわびた人で混み合っており、プレッシャーがかなり高かった。水位は15センチ減で濁りはなし。アカ付きはまずまず。

そんな中、古川えん堤の150メートル下流にある瀬の開きを攻めていく。まずは0・125号のフロロカーボンの仕掛け(掛け針6・5号3本イカリ)をセット。野アユの縄張りを探そうと扇状にオトリを勢いよく泳がせるが、明確な追いがなくポイントを絞りきれない。

1時間ほどしてようやく開きの中心部でオトリを交換するが、天然オトリでも、あとが続かない。どうも、縄張りの範囲が狭い感じ。その後は、オバセ(水中糸の抵抗)の量を調整しながら様子をうかがうと、オトリの動きを抑えたときにだけ、野アユが追ってくることが分かった。

それならと仕掛けを水切れのいい0・04号複合メタルライン(低比重)に替え、掛け針も比重がある4本イカリに交換。斜め45度に竿を構え、オトリをしっかり止めて泳がせると、これが的中。開きの中心部で目印が一気に引き込まれ、追い星がくっきりと出たまっ黄色な16センチが掛かった。

その後も、石色のいいポイントでオトリを止めてしっぽを振らせると5、6匹が連続で釣れ、30分ほど反応が止まったあと、また掛かりだすといった繰り返しで昼すぎまでに16~17センチを25匹追わせた。

午後も、この場所で粘るかどうか迷ったが、今年の状況を広くチェックしようと思い、安曇川朽木のメインポイントである船橋の周辺へ移動することにした。こちらも、なかなか落ち着いて釣る場所が見つからず、橋の上下をうろうろ。

人が多くてプレッシャーがかかるときに野アユがたまる深みを見つけてはポツリポツリと追加。最後は船橋上流部にある道の駅の裏(テトラ前の瀬肩)で16~18・5センチを5連続で追わせ、良型の心地良い追いと引きに満足し合計31匹で納竿。午後4時前に竿を置いた。

【今後の見通し】取材当日は渇水でびわ湖の天然そ上アユの姿が見られない様子だったが、まとまった雨が降り、増水すれば一気にそ上してくることが見込まれる。数多くの湖産アユが石を磨いてくれる梅雨明けが楽しみ。

【問い合わせ】朽木漁協(日刊銀鱗倶楽部加盟店)【電話】0740・38・2541(午後5時以降はテレホンサービス)。さかいオトリ店(同)【電話】同・38・2130。日券のみ3000円。

【交通】京都から国道367号で安曇川上流へ。大阪からは名神高速道路の京都東ICを出て湖西バイパスへ。真野ICから国道477、同367号へ。