夏のヘラブナ釣りを楽しもうと、滋賀・甲賀市にある管理釣り場「甲南へらの池」へ12日、出掛けた。小雨が降る曇天で気圧が下がり、ヘラが上層に群れる中、両ダンゴの浅ダナ釣りで攻めると怒涛(どとう)の入れ掛かり。餌、仕掛けを工夫しながら、しっかりと餌をタナに入れることで食いをつなぎ、15~37センチを105匹釣り上げた。ハイペースで短竿が次々に曲がる速攻の釣りを満喫した。

雨がぱらつく梅雨空のもと、朝イチから小、中型のヘラブナが次々に竿を曲げた。入ったのは、プレッシャーが少なくて好釣果が期待できる3号桟橋の奥寄り。ヘラの活性も高く、低気圧の影響で浅いタナに集まっていて、7尺竿のカッツケ釣り(ウキ下20センチ)をするには最適な条件だった。

ヒットパターンは落ち込みのアタリを見送り、しっかりとタナに餌を入れ、強いアタリに的を絞ったことだった。ヘラが多いので、餌が落ちる間のアタリをとるとスレが多くなり、タナがぼけて、数が伸びない。

こんなときは餌のタッチが重要だ。ダンゴを練り込むとタナまで持つが、ヘラが食っても吐き出してしまう。そのため、指の圧だけで小指の爪ほどの餌をしっかりと両針に付け、タナまで届けることを心掛けた。

ハリスは自分の中では最も短い8センチと15センチにした。針は小さくても重さがある3号を選んだ。このセッティングがはまり、ウキがなじんでいって沈没しかけのときにチクッと入るアタリをとると入れ掛かり。午前中に15~25センチ(250~400グラム)を65匹釣り上げた。

午後からはヘラが積極的に餌を追わなくなってきたため、少し深いタナに群れる良型を狙うことにした。竿を9尺に替え、タナを80センチに変更。ハリスは15センチと23センチ。針は5号で、餌は落ちるのが速いペレット系のものを作り、しっかりタナに魚を集めて釣っていく。

午前中と同様、指の圧で硬めに針に付けた中指の爪ほどのダンゴを打っていくと狙いが見事に的中。タナが深くなり、ペースはやや落ちたが、ほぼ1投1匹で釣り続け20~37センチ(400~700グラム)を40匹追加したところでフィニッシュ。

夏の浅ダナ釣りはエサのタッチ、付け方が少しでも違うだけで釣れないという難しさがあるが、仕掛け、餌がはまったときの爆発力は最高。腕が筋肉痛になるほどの釣れっぷりに大満足で池をあとにした。

【今後の見通し】浅いタナで9月末まで数釣りが楽しめる。梅雨があけると、長竿(上限15尺)を使ったペレット系ダンゴの宙釣りで40センチ級の大型も狙える。それにともない、底釣りもよくなってくるだろう。

【問い合わせ】甲南へらの池【電話】0748・86・1127。営業時間は9月まで平日午前6時半~午後5時、休日は同6時~同5時。10月からは平日午前7時~午後4時、日曜、祝日は同6時半~同4時。第3金曜定休。ただし臨時休業あり。釣り料金は平日1日2000円(半日1500円)、土日祝は1日2100円(半日1600円)。満70歳以上と女性、高校生以下は平日、土日祝ともに1500円。駐車場、食堂あり。

【交通】名神高速道の草津JCTで新名神道路に入り、甲南ICを出て広域農道(県道337号)を南下。産廃処理場を過ぎ、次の路地を右折。坂を上がると池がある。【日刊FPC・土屋直人】