横須賀沖のアジはサイズがデカい! 「オカマリ」こと釣り人・岡田万里奈(27)が新安浦「長谷川丸」(岩瀬正紀船長)から出漁し、潮流れの速いポイントでのアジ釣りに挑戦した。流れに対応するため使うビシは130号の重さ。初めて触るアジのヘビータックルにオカマリは何を思ったのか「あー、私、東京湾に住みたい」と絶叫していた。

「東京湾に住めたら最高なのになぁ」とオカマリがポツリともらした。

この日は横須賀市・新安浦「長谷川丸」から港を出た。横須賀沖は潮の流れが速く、しっかりしたオモリを使わなければ、仕掛けが流されて釣りにならない。

潮の速いエリアの魚は泳力に優れていて筋肉質。おいしい脂を体内に蓄えていて、釣れた魚をさばけば、プリップリの刺し身は約束されたようなものだ。

アジの午後船に乗った。東京湾ではライトタックル(LT)と軽い30~40号のオモリを使った道具が主流だが、同じ東京湾でも横須賀沖は昭和の時代からの「アジビシ」を現在も使っている。そのビシカゴの重さは130号。そう、LTの3~4倍の重量がスタンダードなのだ。

そこで、オカマリを呼んで、横須賀沖のHT(ヘビータックル)の世界をのぞいてもらった。

女子アングラーの中でも、オカマリは釣りはうまい方といえる。だが、130号の重いビシは初体験になる。

オカマリ このビシ、手で持つとかなりドシンときますね。こんなのを海に落としてサオをシャクって、魚をヒットさせて、ちゃんと回収できるのかしら。

ごもっともな感想だ。長谷川丸にはレンタルの釣り道具があって、電動リールの付いたサオも貸し出している。オカマリは電動リールセットを使った。

オカマリ うわぁ、アジ釣りで電動リールとか、やったことないですね。フフ、楽しみぃ~。しかも、午後便。早起きしなくてもいいし、準備も確認しながらゆったりとできる。女子にとって午後便は心に余裕を持てるから安心だわ。

さて、釣り開始だ。

取材した日は大潮だったこともあって、潮の流れが加速しているようだった。

オカマリ 130号のアジビシでもちょっと苦労しますね。流れにもっていかれる。でも、電動リールのおかげでアタリもとりやすかった。重量感を感じる釣り、これ面白いですね。

仕掛けのハリスは3号、全長2メートルでハリは2本だった。オカマリの釣った魚は全長42センチが最大で、平均サイズは38センチ前後だった。

オカマリ 体高(おなかから背ヒレの高さ)の厚みがどれもすばらしい。東京湾にこんなワイルドなアジがいるんですねぇ~。

オカマリは最終的には11匹だった。この日のサオ頭は20匹だったので、初めてのHTならば上出来だ。

オカマリ 沖の釣りは落ち着くな。でも東京湾、っていろいろな引き出しがあるんですね。東京湾の海上で生活できたら、いいなぁ。パヤオ(浮き魚礁)で、コンビニとかを経営できたらいいのに。よし、もう宣言しちゃう、私、オカマリは、東京湾をホームにして、海上生活者を目指しまーす!

はて、この宣言、実現する日はやってくるのか!【寺沢卓】

▼新安浦「長谷川丸」【電話】090・6021・5919。午前便(同7時15分出船)と午後便(同1時出船)があり、釣り物に関係なく乗船料金は6000円、女性&小学~中学生には割り引きあり。アジは午前、午後両便、タチウオ(エサ&ルアー)は午前便、タイラバは午後便だが大潮の期間を中心に出漁する。乗船は事前予約制なので、分からないことがあれば気軽に電話をください。