肝がパンパンに詰まったカワハギが早くも釣れていると聞き、和歌山・湯浅栖原の乗合船「かるも丸」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)で10月28日、中紀・日ノ岬、白崎沖へ出た。朝から潮が動かずに苦戦したが、正午すぎから光り系仕掛けを使った派手なアピールに良型のカワハギが反応。竿頭で午後2時までに20~26センチを11匹釣り上げた。

悪条件もなんの! ケミホタルや点滅する集魚ライトなどを使ったアピールの高い仕掛けで誘い続けると良型のカワハギが興味を示してくれた。朝は日ノ岬沖を探るが、潮が鈍くて食いが悪かったため、午前10時すぎから白崎沖に入った。

水深は20~30メートル。流し釣りで探っていくと、正午すぎになってようやくカワハギの食い気が高まってきた。船尾で集魚板の上下にケミホタルと点滅集魚ライトを付けた仕掛けをちょい投げし、底にはわせて探る中山尚也さん(橋本市)が好釣。「きょうは集魚板よりも光り系のほうがいいみたいです」とお腹がぼってりと膨らんだ23センチを釣り上げてにんまり。その後も、カツオだしの粉末を餌にふりかけて集魚力を高め、20~25センチを順調に釣っていく。

時合を迎えたのか、発光シンカーで底をたたく船首の葛本敦弘さん(大阪狭山市)も、立て続けに同型を7匹ゲット。「カワハギが点滅する光りに興味をもってくれたようだ。これなら明日も釣りにきたいくらいです」とご満悦。次々に釣れる肝パンのカワハギを見ていると、濃厚な味わいがやみつきになる肝しょうゆの刺し身がうまそうだなと、思わず食欲がそそられる。

そして、この日一番注目を集めたのは右舷の森下賢二さん(芦屋市)。仕掛けの上にケミホタルを付け、発光シンカーを使った仕掛けで底をゆっくりとたたき23、25センチを2連掛け。「1匹掛かったあと、ゆっくり巻き上げているとガンと追い食いしてきました。こいつはうまそうですね」と笑みをこぼす。

その後も、赤やオレンジ、白のオモリをローテーションしながら底付近を集中的に探ると良型がポツリポツリと釣れ続き、午後2時すぎに納竿した。サオ頭は森下さんで20~26センチを11匹釣り上げた。カワハギはこれからが最盛期。水温の低下とともに活性が上がり、サイズアップが期待できる。【中村和嗣】

【今後の見通し】カワハギは例年以上に型がいい。これから11月末に向け尺級も狙えそう。適度に潮が動き、水温が18度ぐらいに下がれば活性が高まる。30センチ以上を釣れば、無料乗船券(カワハギ限定)がプレゼントされる。

【問い合わせ】かるも丸【電話】0737・62・3527。乗合船料金1万1000円(氷付き)。餌1パック500円。港に午前5時半に集合。出船は同6時ごろ。

【交通】JR紀勢本線の湯浅駅下車。タクシー約5分。車は阪和自動車道の有田ICを出て国道42号を南下。湯浅交差点の信号を右折。北橋を右折(かるも丸の看板あり)し栖原港へ。