「釣りフェスティバル 2021 オンライン」が1月22~24日に行われた。2015年に「ジャパンフィッシングショー」として開催し、昨年からグルメなどにも力を入れた「釣りフェスティバル」へと名称を変更。横浜市「パシフィコ横浜」で、新製品の見本展示とともに、これから釣りやアウトドアレジャーを楽しみたい人への普及も狙ったイベントとした。今年はコロナ禍で、オンライン特設会場からのライブ配信となった。今回は釣りファン注目、流行を反映しているメーカー各社「一押し」の商品を紹介しよう。

<マルキュー:ギュッとイワシ>

一昨年からジワジワ注目され始め、東京湾で昨年大ブレークしたタチウオのテンヤ釣り。釣りエサの総合商社「マルキユー」は、専用の加工イワシ「ギュッとイワシ」と、そのイワシをほどよく締めてエサ持ちを良くする「軽締めアミノリキッド」を前面に押し出している。

鮮度のいいイワシエサは、タチウオだけではなく、ヒラメや青物の泳がせ用のエサとしても非常に優秀だ。一方、身がやわらかいために針金に巻くだけで腹が割れたり、少しかじられただけでボロボロになってしまう。そこで、リキッドにつけ込んで皮の光沢も強める、身切れもしにくくして、海中でうまみがにじみ出て獲物を寄せるようにした。イワシもテンヤに合うサイズにした。「こちらの思惑以上の釣果が出た」と、同社では言う。

「生エサと大して変わらない」と、釣り人からの反応もいい。実際に使っている船長は、「最初は生イワシの予備程度に考えていたが、今ではエサとして推奨している」と話した。

従来のヘラブナや磯釣りの商品、バイオ系に加え、「沖釣りにも力を入れていこう」との方針を明確にして約5年。釣りエサは時代に合わせて確実に進化している。

<アルファタックル:SHIBUKI>

アルファタックルのライトゲームロッド「SHIBUKI(シブキ)」で新たに8タイプが登場する。高感度で操作性を追求した7:3調子と、食い込みの良さとバラシの軽減で釣りの楽しさをアップした6:4調子の2タイプ。どちらも強度と弾力性を重視している。マダイやアジのコマセ釣り、アマダイ、メバルなどの胴突きなど、用途はいろいろだ。

<ダイワ:SEABORG>

ダイワの小型電動リール「SEABORG(シーボーグ)」が機能を向上させてきた。重さ560グラムと、75グラム軽くなった。これが感度につながり、落とし込みの最中など、わずかなアタリも逃さない。手持ちで操作していても快適だ。

最大ドラグ力も16キロまで対応。MAGMAXモーター搭載で、巻き上げる力も前機種より17%アップさせた。しかも、獲物の引きに合わせて道糸が滑りだすなどラインを切れにくくし、やりとりをスムーズにした。大型青物や、深場で多点掛けしたヤリイカなどの巻き上げに性能を発揮する。まさに「ライト・モンスター」の称号にふさわしい。

<ハヤブサ:SQUID JUNKY>

人気のアオリイカのティップランなどに使う、和製ルアーの「餌木(エギ)」も進化している。

ハヤブサでは今回、エギブランド「SQUID JUNKY(スクイッド・ジャンキー)」を立ち上げた。第1弾「ライブリーダート」は、エサの小魚が反転するように「ヒラ打ち」するのと、生命観のある「なめらかダート」の2つの動きを生み出した。シャクリの負担を軽減させる独自の薄型形状の「スライスシンカー」、フッ素コーティングされて針掛かりを向上させた「瞬貫段差フック」など、エギに乗せる工夫を施してある。

ブラッドオレンジ、マーブルピンク、グレープソーダなど、カラーは20色。3・5号は3月、2・5~3号は7月発売予定だ。

<ヤマシタ:「エギ王K」新色>

ヤマシタが、「エギ王K」(3・5号と4号)にホタルエビ、ウルトラマリンなど4色を追加してきた。4号はデカイカ対応用。「490グロー発光」で、濁った潮や暗めの海中でも攻略できる。また、落とし込んでいる時のブレを抑制する専用構造で、大型やスレイカにも違和感を与えないようにしている。こちらは2月上旬から市場に投入される予定。

<シマノ:ポイズングロリアス>

シマノのバスロッド、「ポイズングロリアス」がさらなる進化を遂げた。ベイトリール対応8タイプは4月、スピニングリールの7タイプは3月に発売を予定している。それぞれに有効なルアーやアクション、水深などの要素に合わせて弾力や強さなどを変えてある。同時に手持ちでも負担のかからない軽さを兼ね備えている。

滋賀・琵琶湖をはじめ、福島・桧原湖、茨城・霞ケ浦、千葉・亀山湖、神奈川・相模湖、山梨・富士五湖など全国74カ所の釣り場の傾向を実際に分析。そこで培われた釣り方を提案する。

推奨リールの「ツインパワーSW」は誕生以来30年。剛性と耐久性に優れ、向上したキャスト性能となめらかな巻き心地も搭載している。

<テールウオーク:OUTBACK LIGHT>

モバイルロッドが進化した。「tailwalk(テールウオーク)」の「OUTBACK LIGHT(アウトバック・ライト)」シリーズの5タイプだ。6グラムまでの軽量ルアーに特化した。

4~5本継ぎでたたんだ時の長さ(仕舞寸法)は50センチ以下とコンパクト。キャリーバッグにも収納できる。会社帰りや出張先、旅先の湖川や海で手軽に、釣りの魅力が味わえる。