兵庫・三田市の「羽束川小柿渓谷放流釣り場」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)で1月31日、「令和3年新春アマゴ釣り大会」(後援・日刊スポーツ新聞社ほか)が行われた。冷え込みはきつかったが、晴天に恵まれ51人(女性5人、子供3人含む)が参加し、午前7時半~同11時までアマゴの総匹数と2匹長寸を競った。

総匹数の部で優勝したのは、自然豊かな小柿渓谷に魅了され、10年間、通っている岡達治さん(三田市)だった。「水温が低いだろうと予想していたので、アマゴの活性が高い放流直後に匹数を伸ばす作戦がうまくいきました」とにっこり。

竿は食い込みがいい5・3メートルのハエ竿を選択。0・2号の細ハリス、そで針の4号に生イクラを刺し、止めを入れながら大石周りを流し、放流後30分で12匹ゲット。繊細なアタリをとるチヌの紀州釣りも20年続けているそうで、目印のわずかな変化を見逃さない的確な釣りで匹数を伸ばした。

放流してから時間がたつと岡さんの予想通り食いがダウン。大石のすき間にアマゴがぴたりと張り付き多くの参加者が苦戦した。生イクラのまき餌をしたり、ブドウ虫やミミズも使い、石の間から懸命にアマゴを誘い出すが、結局、岡さんのリードには届かず2位でベテランの沖本利美さん(神戸市)に1匹差で逃げ切った。

優勝の盾を手にすると「2匹長寸では優勝したことがあるが、匹数では初めて。特に食いが渋い中で優勝できたのはうれしいです」と喜びを口にした。「小柿はのんびりとした山里の雰囲気がとてもいいんです。これからも家族で訪れ、自然と一体になってアマゴ釣りを楽しみたい」。岡さんが、穏やかな笑顔で自然豊かな釣り場に感謝した。

◆大漁賞2位の沖本利美さん イクラを流芯にまき、その餌がたまる下流を狙った。オモリを底に着け、ハリス分(約30センチ)で上下に誘って食わせた。次回も頑張ります。春は魚の活性が上がるし、桜もきれいよ。

◆大漁賞3位の日高真二さん 大会があることを知らずに来て急きょ参加した。力まずにいつも通りの釣りをしたのが良かった。予想外の受賞で、盾や副賞の地元野菜など、たくさんお土産がもらえてラッキーです。

【上位成績】▽大漁賞(総匹数)<1>岡達治(三田市)16匹<2>沖本利美(神戸市)15匹<3>日高真二(兵庫・猪名川町)14匹▽大物賞(2匹長寸)<1>名川恵介(兵庫・猪名川町)42センチ<2>鈴木秀基(同)40・5センチ<3>岡達治(三田市)40・5センチ。▽女性子供の部<1>三浦詩織(三田市)13匹<2>戎木美和(加古川市)11匹=敬称略。※同サイズはくじ引きで順位を決定した。