日本テレビ系「ザ!鉄腕!DASH!!」(日曜午後7時)「DASH海岸」に出演する海洋環境専門家の木村尚さん(65)が、千葉・相浜「松丸」(西藤裕船長=62)で高級魚シマアジ釣りに挑戦した。

数年前まで、東京湾口周辺では姿をみることがなかったが、ここ2~3年は安定して釣果が出ている。同船では昨年3キロ以上がコンスタントに上がった。木村さんも1日に4匹を上げ、その魅力にすっかり取りつかれた1人だ。シマアジの魅力は「駆け引きがおもしろい。思い通りに掛けて上げることができないのが魅力」だという。

浜値1キロ1万円で取引される高級魚だが、西藤船長は「今でこそ1万円だけど、30年前のバブル期には2~3万円は当たり前でした。マグロはご祝儀的な部分もあるので、シマアジは魚の王様だと思いますよ」という。今年のシマアジの状況はここまでは渋めだったが、10月に入ると3キロ級が上がり始めた。

今年4度目のチャレンジ。3度目で約1キロを上げたが、その時、ハリス6号で大物をバラしていた。その経験からハリス8号で挑戦。朝5時の出港後まもなく、船全体がチャンスタイムに突入。左舷の3人が2キロ級を上げたが、右舷に陣取った木村さんほか4人にもアタリはあったが、結局全滅に終わった。「口切れかな。かなりの引きでした」と悔しさをにじませた。

午前8時ころ、型はやや小さめだったがシマアジの群れに遭遇。まさかの入れ食いタイムに突入した。だが、木村さんはハリス8号、針も他の常連客よりも大きめを使用していたため、このチャンスを逃した。西藤船長が無言ですっと近づくと、ハリス6号針15号の仕掛け差し出した。この仕掛けに変えると、すぐさま1匹目をヒット。それでもこの日、木村さんのサオをしならせたのはマダイばかり。「違うんだよ。マダイが邪魔!」の名言を生み出した。シマアジを狙う松丸では「な~んだマダイか」とつぶやく常連も多い。

この日、木村さんが上げた本命は30センチ弱の2匹のみ。船中最大は2キロだった。「ドラグを締めて一気に勝負するとバレる可能性が高くなるし、ゆっくり勝負するとサメに食われてしまう。この駆け引きがおもしろいんです」と説明。「また挑戦に来ます」と笑った。

西藤船長は「今回は台風の影響がいい方向に出ている。キロ級も上がっているので、まだまだ今後も期待できます。勝浦辺りでシマアジが上がった約1週間後に相浜で釣れていますので、その辺もチェックしてみてください」とアピールした。