本紙野球評論家“大魔神”こと佐々木主浩氏(54)と元ニッポン放送松本秀夫アナウンサー(60)の釣り対決第14弾「マダコ」対決は、元プロ野球選手江本孟紀氏(74)を行司役に迎え、神奈川・本牧「長崎屋」(長崎恵夫船長)で行った。同対決はサンケイスポーツとの共同で実施。今回はサンケイスポーツ指定船宿での開催で、同船宿では3年連続3回目。1回目は松本アナの逆転勝利、チーム戦で行った2回目は大魔神チームの勝利となっている。今回はどっちが勝った?

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江本孟紀氏&佐々木主浩氏。往年のプロ野球ファンにとって夢のツーショットが実現した。「タコ釣りは人生2度目。大魔神は経験豊富と聞いているのでいろいろ教えてな。僕が海に落ちたら助けてよ」という江本氏に大魔神は「すぐに飛び込んで助けます。体力はないですけど!」と背筋を伸ばして応えていた。今回行司役を務めた江本氏は「残り少ない人生をやったことがないことをやろうと思っているので、今日はタコ釣りをやりつつ、2人の対決を忖度(そんたく)をもって見届けようと思っています」と笑った。

出船前、珍しく大魔神の面持ちが少しだけ厳しかった。理由は1度食らった逆転負けだ。「タコは最後の最後まで分からない。1回目は最後の30分で3・5キロを釣られて負けたので、最後まで気を抜かずにいきますよ!」。

出航するなり松本アナが絶叫。「江本さん用にタコ餌木を買ってきたのに、全部クルマに忘れてきた!」と騒ぐが、船が戻ることはなかった。前回マダイ対決では、仕掛けを入れたクーラーボックスを家に忘れてきた。「松ちゃんのドタバタはいつものことでしょう。全然気にしないよ」と江本氏は泰然自若だった。

この日、前日の雨で真水が入ってしまったことに加え、潮の濁りもきつく、北東の風と風向きも悪かった。「今日は厳しいかもしれない…」という長崎船長の言葉通り、渋い展開となった。開始から約30分ほどで大魔神が乗せるが、型が小さくリリース。約1時間後、再び大魔神のサオがしなる。取り込む際にスミをかけられるハプニングもあったが、ゲットしたのは500グラムほどで今年の同船宿では平均サイズ。「これくらいのが乗ると分かるね。今夜はかみさんとたこ焼きパーティーなのでちょうどいいサイズ」とほほ笑んだ。

開始から約1時間半ほどが経過。長崎船長の「潮が悪いので1回上げてください」で、餌木での手釣りに挑戦していたサンケイスポーツ川目梢記者が合わせた。渋糸を手繰った先には2・6キロの大物。「入れた直後に引っ張られる感覚はあったけど、ここまで大物だとは思わなかったです」と釣った本人もビックリ。「何よりも佐々木さんの前で釣れたのがうれしい!」と大はしゃぎだった。

結局、大魔神はリリース含め3匹ゲット。松本アナはアタリなしのボウズ“パーフェクトボウズ”に終わり完敗。通算成績は大魔神の9勝3敗2引き分けとなった。大魔神は「松ちゃんが江本さんの隣で釣ることになって、江本さんの邪魔をしないかの方が心配だった」。実際、松本アナと何度かオマツリしていた江本氏もボウズに終わったが「(松本アナに)足を引っ張られたね」と笑い、「今回は誰が見ても大魔神の勝ち。松ちゃんはもうちょっと日常から修業して対決に挑まないとダメだね」と江本節で叱咤(しった)激励。最後には「釣れなかったけど楽しかった」とほほ笑んだ。

長崎船長は「今日は条件が悪かったけど、今年は小さいのが湧いているので、長い目で見て楽しめると思います」とアピールした。【川田和博】

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