“大魔神”こと本紙野球評論家の佐々木主浩氏(54)と元ニッポン放送松本秀夫アナウンサー(61)の「釣り対決シーズン2」第2戦が、サンケイスポーツ推薦船宿の茨城・波崎「仁徳丸」(三橋正幸船長=53)で、ヒラメを対象に開催された。同対決はサンスポとの共同企画で、今回は同紙推薦船宿が舞台。ルールは1匹の重量だったが、勝負は大方の予想通りとなり、大魔神がゲキを飛ばした。

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同対決でヒラメは今回が初めて。大魔神は「プライベートも含めて久しぶり」。松本アナは「3年前がオデコで、6年ほど前に葉山で釣ったのが最後かもしれない」と笑った。

「船長、捨て糸はどれくらいの長さがいいですか?」と大魔神。「今日は潮が流れないと思います。それと、大きいのは底から浮いているので、長めがいいと思います。底にするとソゲ(小型)しか掛からない」と三橋船長。これを聞いた大魔神は80センチでスタート。一方、松本アナは、そんなことはお構いなし。市販の仕掛けをそのまま使った。

だが、先にアタリがきたのは松本アナ。「あれ、2回クイっと来たけど、後が続かない。上げてみましょうか?」でアワセるが空振り。仕掛けを回収すると、餌のイワシの頭だけが残っていた。大魔神は「その食われ方はヒラメではない。でもそれで、なんで掛けられないの?」とチクリ。

この日は渋く、アタリがあってもなかなか食い込まない。そこで大魔神は捨て糸を1・2メートルに変えたり、オモリを浮かせてさらに高いタナを試したり、置きザオにしたりで正解を導き出そうとしていた。そんな大魔神のサオ先がクンクンと揺れた。「当たったね」。食い込みを待つこと1分以上。ゆっくりサオを上げるとグンと重みがかかる。「乗った!」。だが上がったのはソゲ。「これだけ待ってこのサイズか…」とため息を漏らした。

その後、浅場に移動。大魔神は「浅場だし、イワシを目の前にはわせる感じにしてみよう」と捨て糸を50センチに変更。これが功を奏したのかヒット。上がったのは700グラムでサイズアップ。だが、タモ入れした三橋船長から「捨て糸を長めにして、ハリスが上に来るようにしたほうがいいかもしれない。今日は上で食って来ている」。これで捨て糸を1メートルに変え、3匹目をゲットした。

これを見た松本アナが大魔神に擦り寄った。「あの~、ハリスを1メートルもらえませんか?」に、大魔神は「それくらい持って来ようよ!」と言いつつもハリスを渡した。松本アナはラスト1時間までアタリ5回もノーヒット。「5タコは野球ならスタメン落ち。どのタイミングで合わせたらいいのかが分からない。船長~!」と泣きが入った。途中、「葉山で釣れたときに孫針はなかった」と孫針を外す無謀とも思える作戦も取ったが、すぐに仕掛けを戻した。

沖あがり約40分前。松本アナに6度目のアタリ。「船長、船長!」と助けを求めた。三橋船長は「自分の良きタイミングで」としたが、「アワセは、ガツンはダメ。聞きアワセで」とだけ告げた。意を決してアワセると無事乗ったが、上がったのはソゲ。それでも「ボウズは回避できた。良かった~」と胸をなで下ろした。

結局、大魔神は3匹で最大700グラム、松本アナは300グラムのみ。今回も、大方の予想通り大魔神の勝利。「松ちゃんはもっと勉強してきたほうがいい。ヒラメは餌付けが大切なのに、つかんでバケツから出して針を掛けるから、うろこが取れちゃうし、手の熱で弱っちゃう。釣り歴52年なんだから勉強して来て!」とゲキを飛ばした。

三橋船長は「今日は全く潮が動かず、イワシの群れの反応があっても口を使わないし、目の前に落とさないと食わない状態」と振り返った。また、今後については、「今日は潮が16度で、この時季にしては高め。13~14度になれば、イワシの群れが入って来て、それを追って3キロ級のヒラメも移動して来るでしょう。3月ころまではできると思います」と話した。

シーズン2は大魔神の2連勝。シーズン1から引き分けを挟んで5連勝だが、これは連勝タイ記録。次戦、大魔神の新記録樹立か? それとも、松本アナが一矢報いるのか? 注目したい。【川田和博】

◆波崎「仁徳丸」【電話】090・3345・3651。餌(活きイワシ)&氷付き1万3500円。オモリ80号。貸しザオもあり。その他、アカムツ、オニカサゴ&アラ五目等出船中。※集合時間等詳細は電話で確認を。