BS釣りビジョン「TSURI na KIBUN」元MCでツリジョの“つ~ちゃん”こと利水つばさが、千葉・大原「力漁丸」(中井聡船長=61)でヒラメ釣りに挑戦した。ヒラメ釣りは同番組で体験して以来、実に約1年半ぶり。念願の釣り物とあって、早朝から踊るほどのハイテンション。それでも目標は、まずは1匹と堅実。大判との遭遇はあるのか?

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外房・大原港周辺のヒラメ釣りは2月に入り、イワシが浅場を回遊。これを追ってヒラメも移動し、2~3キロ級を主体に型をみる日が続いていた。4キロ超の大物や7・5キロとまさに座布団級も交ざっていた。

「ヒラメ釣りをやりたい!」。つ~ちゃんからの訴えがあったのは、昨年にまでさかのぼる。「もうめちゃくちゃうれしい。取材が決まってから、イメージトレーニングもしてきました」と出航前からワクワクが止まらなかった。目標は「まずは1匹」と堅実。「それが釣れたら次の目標を設定して、どんどんクリアしていく方が精神的にも楽だし、自分に合っていると思います」。

餌の活きイワシをトングのような小さめのフィッシュグリップでつかんで口先に親針を刺し、孫針は尻尾近くの側面で、針先が頭の方を向くようにしてしっかり針先を出すのがつ~ちゃん流。「前回のヒラメ釣りでいろいろ試した結果、これが一番弱らなかった」。

午前6時のサオ出しから約30分後。「キタキタキタ! 食って食って!」。当たってもすぐに食い込まないのがヒラメ。食い込むまでの駆け引きがこの釣りの魅力だ。「ツンツン、ツンツン」のアタリからサオにググッと重みが掛かった瞬間を逃さずサオを上げると、リールを巻き始めた。「聞きアワセだったけどいるかな?」。やや不安げな口調。滑るドラグを締めると、サオ先がグンとしなった。「重い!」。海面にヒラメの姿を確認すると「あっ、大きい」。上がったのは1・8キロの良型。「モサモサッとしてイワシが暴れたので、底からオモリをあまり離さないようにしていました。アワセも決まりました」。“後半のつ~ちゃん”がスタートダッシュを決めた瞬間だった。

だがその後は、イワシの頭のみが残ったり、ヒットしてもバラしたりが続いた。そんな暗雲を一気に振り払うようなアタリが来た。やりとりの後にアワセがしっかり決まると、現役モデルの口から「よっしゃ!」の言葉が出た。上がったのは2キロとサイズアップ。「オモリを底から少し浮かせるイメージをしつつ、離しすぎないように意識していたら、細かいアタリが来て、その後グイグイと入ったので、リズムを合わせてヒラメが下に引っ張るタイミングでアワセたら、しっかり乗りました」。

3&4匹目はやや小ぶりだったが、4匹目は自作の仕掛け(幹糸8号1メートル、捨て糸4号40センチ、枝糸6号60センチ)で掛けた。「釣れなかったときようのネタのつもりでしたが、実際に釣れて良かった~!」。4匹を自分の前に並べると「前回初めてのヒラメ釣りでの失敗をいかして、ひたすら海の中がどんな感じになっているのかをイメージしながら釣りました」とご満悦だった。

「ウネリがあって、潮の濁りも入り条件的に良く、同じポイントで繰り返しできた。最大4・2キロでトップ4匹4人の船中33匹と好調でした」と中井船長も満足の結果。今後は、「今年は次々とイワシの群れが入って来ているので、まだまだこれからです」とし、「例年通りであれば、4月中旬からゴールデンウイークのころに、沖のほうに大きいのが入って来るので、今年も大ビラメ祭りを期待しています」と話した。

終わってみれば、つ~ちゃんは見事サオ頭も獲得。大原沖周辺のヒラメはこれからがアツイぞ!【川田和博】

◆大原「力漁丸」 【電話】0470・62・0575。集合午前4時。餌(活きイワシ)&氷付き1万2000円。貸しザオ(手巻き)、ライフジャケット、ロッドキーパーの無料レンタルもあり初心者大歓迎。現在、午後テンヤマダイも受け付け中。専用アプリもあり。※詳細は必ず電話で確認を。