ジブリ大好き女優で“リーダー”ことBS釣りビジョン「きょうも大漁! 関東沖釣り爆釣会」6代目リーダーの太田唯(27)が、茨城・大洗「きよ丸」(飛田和弘船長=59)で、ショウサイフグのカットウ釣りに挑戦した。この時季フグは白子が入り、それを目当てに挑戦する釣り人も多い。東京湾のフグ、いわゆる「湾フグ」では爆釣経験があるが、大洗沖ではどうなるのか? そして、白子は入っていたのか?

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大洗沖も湾フグも同じくカットウ釣り(禁止区域あり)だが、両者は微妙に違う。大洗沖はオモリ30号、餌はエビやアオヤギ使用に対して、湾フグは10号前後、餌は主にエビを使う。昨年10月、湾フグに挑戦したというリーダー。「あの時は条件が良くて、仕掛けを落とせば釣れる感じで、釣れすぎて早あがりになったほどでした」と振り返った。

まずは、仲乗りの関根和志さん(30)がアオヤギの付け方を披露。「カワハギみたいに縫い刺しですね! えっ、2個つけるんですか?」と驚くリーダー。関根さんは「その方がアピールになります。肝がなくなると食いが下がるので、そのときは付け替えてくださいね」と続けた。

リーダーの「着底したら根掛かりしないように10センチくらい上げた方がいいんですよね?」と釣り方確認に、「理想は長い方のカットウ針が底に付く感じですが、そこはもう感覚です」と関根さん。「空アワセもしたほうがいいんですよね?」には「それでもいいし、アタリを待ってもいいです。でも、アタリが小さいので、違和感があれば全て合わせていいと思います」とアドバイスを送った。

開始から約1時間ほどで1匹目をゲット。「ちゃんとサオ先を見て合わせられました。その前に2回くらい当たったけど掛け損ねて、3回目で掛かりました。これで白子が入っていれば、バンザイです!」。だが、この日は後が続かない。約45分後、飛田船長と何やら会話をすると、その直後に赤ちゃんサイズがヒット。だが、これはリリース。その5分後にもヒット。「仕掛けを止めておいてアタリがあったら合わせるよりも、今日は小まめに上下させ、違和感があったら合わせたほうがいい」とアドバイスをもらったのだ。

だが、リーダーを思わぬ敵が襲う。暑さだ。都内は気温33度で今季最高(取材時点)をマーク。大洗沖も32度で風もない。容赦ない太陽光に「ちょっと休んでいいですか?」とグロッギー気味となり、約1時間の戦線離脱となった。

復活しリフト&フォールを繰り返すリーダーに、釣りの女神がほほ笑んだ。ラスト25分で4匹目がヒット。その5分後には5匹目が掛かり、サイズアップも成功。さらにその5分後にも「キタッ~!!」と時合いをつかんだかに思われたが、「ん? 生命反応がないかも…」。上げてみると、大きな石。だが終了5分前に6匹目をゲットすると、「太田唯、フグを攻略できたな!」と高らかに宣言した。ラスト30分は“アニキ”こと哀川翔(62)を思わせる展開となった。

「最後の30分は、それまで一気に着底させていたのを20センチくらい前で止めて、そこからゆっくり10センチ下ろして、着底させずにやってみた。リズムを変えたのが良かったみたいです」と解説。「最初はどうなるかと思ったけど、常連さんのスソが6匹という状況で、同じく6匹釣れたので良かったです」とほほ笑んだ。

飛田船長によれば、この日は「潮色は良かったけど、流れ不足な上に反応も少なかった。いつもより渋かった」。関根さんや常連客も「今日は渋い」と口をそろえた。なお、この日の最大は39センチ、サオ頭は22匹だった。

大洗沖のフグは11月いっぱいまで楽しめるが、白子が期待できる今月中がオススメだ!【川田和博】

■5匹中3匹が白子入り

釣ったフグは、飛田船長が身欠きにしてくれる。その手早さには目を見張るが、「今日は少ない方。多いときは大変だよ」と話した。「白子はどうやって食べるのがいいですか?」というリーダーには「蒸して白子ポン酢かバター焼きかな」。だが、飛田船長自身は「俺は食べたいと思わないけどね。フグは唐揚げだけだな」と笑った。この日は約130匹をさばいたが、白子の入りは「いつもよりは入っていたと思う」。なお、リーダーは5匹中3匹が白子入りだった。

「白子は例年通りであれば、7月いっぱいまでは楽しめると思います。白子が抜けると一段落ですが、潮温が下がり始める10月ころからはフグの身がしまり始めます。うちでは11月いっぱいまでフグを狙う予定です」とアピールした。

■空アワセ→モゾモゾ感/記者釣行

今回、記者もサオを出した。湾フグ初体験時は全くアタリが分からず、隣でバンバン釣っていた女性アングラーに「アタリってどんな感じなんですか?」と聞くと、「私は空アワセ主体です」に「えっ、そうなんですか?」だった。今回、関根さんに聞くと「釣り方は人によってさまざま。空アワセ主体の人もいれば、アタリを待つ人もいますが、大洗のスタンダードはアタリを待つ方です」。

前回アタリが分からなかった経験もあり、今回“3~4秒に1回空アワセ”を意識してみた。着底させたらゼロテンションを意識して3~4秒止める。それで反応がなければ空アワセだが、この空アワセ自体が誘いにもなるはず。空アワセから下ろすスピードをゆっくりめに意識すると、何やらモゾモゾ感があり、合わせると掛かった。これが前アタリなのか、本アタリなのかは判別不明だが今回、アタリは分かった。結果、11匹でつ抜け達成。獲物は刺し身と白子はメカブと一緒にポン酢で堪能も、尿酸値高めの記者にとっては痛風一直線か?

◆大洗「きよ丸」【電話】029・266・2779。集合午前4時30分、餌&氷&さばき付き1万円。オモリは30号。※詳細はお問い合わせ下さい。

◆日刊スポーツ共栄会でフグ釣りを楽しめる船宿▼鹿島「第三幸栄丸」【電話】0299・82・6032▼鶴見「新明丸」【電話】090・4600・1225