小型旅客船等の安全対策について、日本釣りジャーナリスト協議会(以下「ジャナ協」)の要望で「国土交通省・水産庁・遊漁船関係者」の意見交換会が2日、都内で開催された。

2022年4月、知床沖で発生した観光船「KAZU 1」(カズワン)の事故を受け、知床遊覧船事故対策検討委員会では「旅客船の総合的な安全・安心対策」を検討してきたが、その中で「法定無線設備の見直し」「非常用位置等発信装置」「改良型救命いかだ等」が義務化となる方向。国土交通省が出した4月26日付リリースでは「遊漁船を除く」と明記されていたが10月11日には一転し、遊漁船も含まれることが分かった。遊漁船の義務化適用は令和7年4月1日。

ジャナ協が国交省および水産庁担当者に遊漁船が対象となった経緯の説明を求めると、「全ての船舶における安全性の向上のため」とした。しかし、肝心な対象となる遊漁船関係者にはヒアリングをしていないという。

救命いかだの設置には100万円以上の費用が掛かり、遊漁船事業者にとっては負担が大きい。補助金制度もあるが、同席した遊漁船関係者は「そもそもこの安全対策を知らなかった時に補助金の話が先に来て詐欺を疑った」と話す人もいた。

経済的負担の大きさから廃業を口にする遊漁船関係者もいる。ジャナ協は「釣り文化の喪失につながる恐れがある」とし、対象となる遊漁船業者を入れた形での再審議を求めた。

なお、本件における説明会の実施要望については、水産庁を問い合わせ窓口にとすることを確認した。

    【川田和博】