かんかん照りの暑い夏だからこそ、熱い釣りがある。すっかり定番となった東京湾のタチウオは、メーターオーバーはおろか120センチ超級の「ドラゴン」と呼ばれる大型が上がっている。夏の使者、シイラは海面を割ってルアーにヒットする豪快なやりとりが魅力。スタートこそさえなかったものの、ここへ来て上向き気配のマダコ、復調がうかがえるシロギスなど、好みに応じて楽しめる。ひとつテンヤで狙う千葉・飯岡「梅花丸」のマダイダービーは10月27日まで開催している。3キロ超級の大ダイが期待できそうだ。

タチウオ120cm超 活性高く群れに当たれば1人で20匹も

タチウオが「刀剣乱舞」している。走水沖などに大船団が集結し、銀ピカの魚体が次々と取り込まれている。中には指7~8本、120センチオーバーの「ドラゴン級」も掛かる。LT(ライトタックル)アジとともに、この時季の東京湾の2枚看板としてすっかり定着した。

横浜・金沢八景「太田屋」の太田一也船長は、「釣果にムラはあるものの、活性が高くて大きな群れに当たれば、釣れる時には1人で20匹も確保する。夏の傾向としてルアーの方が分がある」と言う。100~120グラムのメタルジグを落とし、タダ巻き、高速タダ巻き、1回シャクリを入れて1回リールを巻く「ワンピッチ・ワンジャーク」など、いろいろな誘い方を試してヒットパターンを探る。潮が速かったり、深場を狙う時用に150グラムまで持っておくといい。

食いが立てば落とし込みでヒットする。リールの道糸はしっかり指の腹で押さえるなど、注意したい。タチウオは「とんだ食わせもの」で、フッと食い上げる。ヒットしてもバラしたと勘違いするほどだ。道糸をしっかりと張り、獲物も重みを確実に感じながら巻き取りたい。

テンビン、テンヤで狙う神奈川・久里浜「大正丸」の鈴木喜忠船長は、「例年通り、このところ好調。8月までドラゴンが狙えそう。例年、食いが落ちる11月中旬あたりまで楽しめそう」と話す。特にテンヤについて、「投入のたびに換えるくらいのマメさが必要」と強調する。テンヤの種類を多めに用意して潮の色、流れ、水深などによって色や形などの選択をすることが、釣果を伸ばすコツだ。

夏の定番タチウオはドラゴン級もゲットできる
夏の定番タチウオはドラゴン級もゲットできる

シイラ1メートル超「梅雨明けて照り込み続けば」

東京湾口でシイラとの豪快なファイトを展開する季節がやってきた。千葉・富浦「共栄丸」(笹子宏宣船長)では、1メートル超級がヒットし始めている。「水温が25度になり、梅雨が明けて照り込みが続けば、シイラが浮いてくる好条件。いればでかい。これから期待できます」(笹子船長)。

潮目や「パヤオ(浮き魚礁)」、流れ藻、ゴミの下などにシイラは身を隠している。発見したら12~16センチ(12~13センチが主力)のペンシルベイト、ポッパーなどで誘う。「表層でルアーをバシャバシャさせてエサとなる小魚が逃げ惑っていると思わせた方が、獲物が浮いてくる。活性も上がる」(笹子船長)。やる気スイッチをオンにさせて、表層にシイラの遊泳層を絞り込んでおびき出す。

ジャークベイトの宙層狙いもいいが、狙うタナ(シイラの遊泳層)が下がってしまう。原則として表層で狙い続けたい。

ルアーは針の返しをつぶすバーブレスフックが基本。キャストする時は、後ろに人がいないか注意する。左右どちらかの側に寄って狙うなら、オーバースローもOKかもしれないが、原則はアンダーで。

共栄丸で狙う東京湾口のシイラはメーターオーバーがヒット中
共栄丸で狙う東京湾口のシイラはメーターオーバーがヒット中

シロギス25cm超「最も数出る時季」100匹超えも

東京湾のシロギスが久々に好釣だ。「浅場にも深場にも居ついており、群れがまとまり始めている。最も数が出る時季で、今年は楽しめそう」と横浜・山下橋「広島屋」の石井晃船長は分析している。腕に覚えのある人なら、100匹を超える束釣りも可能。12センチ程度のピンギスから、25センチ級の「ヒジタタキ」と呼ばれる500円玉大の太さのジャンボサイズまで型はいろいろだ。

胴突き1~2本針で、オモリを着底させたら、張らず、緩めずの状態を保ち、エサのアオイソメを動かして誘う。ブルッと明確なアタリがある場合もあれば、サオ先が揺れたり、道糸が不規則な動きを見せるなど、獲物が針にかかった合図が出る。川崎「つり幸」の幸田一夫船主も「やっと夏らしい潮になり、夏らしい釣果が出てきた」と今後に期待している。

東京湾のシロギスは上手な人なら100匹超えの束釣りも可能
東京湾のシロギスは上手な人なら100匹超えの束釣りも可能

マダコ2キロ「例年より出だし1カ月遅い」

数年前に大フィーバーとなった東京湾のマダコは今季、ようやく上向き始めた。テンヤで狙う千葉・富津「みや川丸」(宮川淳船長)では「例年より出だしが1カ月遅い。小さなサイズが乗り始め、時折2キロといった大ダコが入る」という。

ひたすら底を小突き続ける「粘り」と「頑張り」が型を見るためのコツ。モターッとした重みが手元に伝わったら、ひと呼吸置いて思い切り渋糸を引っ張り上げる。「ベリッ」と岩盤から吸盤が離れる感触があったら、テンヤに乗った証拠。あとは一定のペースでたぐり、海面にマダコが見えてきたら腕を目いっぱい伸ばして船内へと引っ張り上げる。

テンヤから外したら、ネットの中に入れてしっかりと口をしばっておく。軟体動物のマダコは、1ミリでも隙間があったら脱走を試みる。決して「逃した獲物は大きい」となりませんように。

千葉・富津「みや川丸」のマダコはこれからが楽しみ
千葉・富津「みや川丸」のマダコはこれからが楽しみ

マダイダービー10・27まで開催

「梅花丸マダイダービー」は10月27日まで開催。ひとつテンヤ釣法(1本ザオでテンヤのサイズ、種類は問わない。タイラバ、ジグなども可)で、期間中に釣り上げた3匹の総重量で審査する。午前船および午後船をそれぞれ1釣行とし、エントリーは1釣行につき2キロ以上のマダイ1匹とする。期間中3匹登録後は入れ替え可能となる。

10月27日午後船で最終決戦を行う。ダービー参加者の中から10月20日午後船終了時の上位16人が出場権を獲得。決戦当日、海況不良で出船できない場合の順延はない。

梅雨明けとともに、例年3キロを超える大ダイが釣れ始める。チャンスはこれからだ。

開催中のマダイダービーではこんな大ダイも見込める
開催中のマダイダービーではこんな大ダイも見込める

協力店
協力店