<心臓・血管を若々しく保つコツ(14)>

 有酸素運動のウオーキングは、いつでもできる健康のベスト運動。そのウオーキングをしっかり行い“第2の心臓”と呼ばれているふくらはぎを鍛えるのも重要。なぜ、ふくらはぎは第2の心臓と呼ばれるのでしょう。それは心臓のようにポンプの働きをしているからです。人間は立っているとき、重力の関係から血液は下半身に約70%がたまっている状態です。もし、この血液が心臓に戻らないと人は死んでしまいます。そうならないために、ふくらはぎが第2のポンプの働きをして、下半身の血液を心臓に戻しているのです。

 そのふくらはぎの有効性は2015年9月、「貧乏ゆすりが女性で病気の死亡リスクを下げる」ことがアメリカの医学誌に発表され、注目を集めました。その重要なふくらはぎを鍛えるには、以下の4つの方法などが勧められます。

 (1)正しいウオーキングをする 歩幅を多少広くして姿勢よく歩く。そのときに、後ろ脚のふくらはぎを意識してのウオーキングが基本です。

 (2)「カーフレイズ」を行う ふくらはぎの筋トレがカーフレイズ。背筋を伸ばした姿勢で壁に手を当て、身体がぶれないようにして立ちます。ゆっくりとつま先に体重をのせ、かかとを上げます。高いところで少しキープし、元に戻します。これを10回程度行いましょう。台所で食事の準備をしながらでもできます。

 (3)階段を上る 3階に上がる程度は階段を-。これだけでふくらはぎは鍛えられます。

 (4)マッサージを行う 足首から膝へともみあげて、ふくらはぎをケアするのも忘れてはいけません。特に、夕方に脚がむくむ人はより積極的に行いましょう。(取材・構成=医学ジャーナリスト松井宏夫)