医師で作家の鎌田實氏の新連載「ピンピンひらり最新健康法」を展開中です。

71歳の鎌田氏が、長寿時代の今、ピンピン健康に生きて、痛みや苦しみとは無縁で、ひらりとあの世に行きたいという自身の願望を込めて執筆。

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第31回「卵はスーパーフード」

◆卵1日2~3個オッケー

認知症にならない生き方にこだわる鎌田は、卵を1日2~3個食べます。それでもコレステロールは正常です。

鎌田の健康づくりは「たん活」にこだわっています。タンパク質をいっぱいとって、貯筋を勧めてきました。コロナ自粛で運動不足となって、筋肉量減少がおき、サルコペニアになる可能性があります。それを予防するためには、タンパク質とスクワットです。卵を食べてもコレステロールは上昇しないのは、今や常識です。

◆コリンは脳に欠かせない栄養

タンパク質が多く、認知機能の維持に良いと注目されているコリンが含まれているからです。

コリンは、体内に入るとレシチンの材料になり、さらに神経伝達物質のアセチルコリンの材料になります。したがって、コリンが不足すると記憶力が低下します。

フィンランドで行われた研究では、食事からコリンを多くとっている人は、少ない人に比べて、認知症のリスクが28%低く、記憶力と言語能力を測定するテストでも優れていた、と報告しています。

◆卵かけご飯に、のり

コリンやレシチンは、大豆、卵黄、牛肉、豚肉、鶏レバー、えび、ピスタチオ、ブロッコリーなどに含まれています。牛丼やカレーに温泉卵を1つ加えると、味がまろやかになるだけでなく、コリンをたくさんとることができます。

また、ビタミンB12と一緒にとるとアセチルコリンに変わりやすいので、できるだけ組み合わせてとるようにしたいものです。ビタミンB12は、サケ、マス、のり、しじみ、あさりなどに含まれています。卵かけご飯を食べるとき鎌田は、もみのりを加えます。