コロナ自粛に伴い、運動不足や食生活の乱れ、通院をやめるなど、健康に悪影響を及ぼすような状況に陥っている人は少なくない。新型コロナ予防は重要だが、生活習慣病などの健康管理も大切といえる。そこで、Withコロナでの健康管理について考えていく。

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コロナ自粛による食生活の変化で、体重増加に拍車がかかった人はいる。結果、冬物のズボンがキツイといったことも。それは、内臓脂肪が増えた証しともいえる。

「体重が増えて内臓脂肪がつくと、メタボリック症候群に陥りやすく、すでにメタボな人は悪化します」と、東海大学医学部基盤診療学系健康管理学の高清水眞二准教授。

内臓脂肪は、2型糖尿病、高血圧、脂質異常症といった生活習慣病を悪化させ、心筋梗塞や脳卒中のリスクを上げる。とはいえ、身についた食生活を変えるのは難しい。コロナ太り解消のために食事制限をして、3密を避けながらジムなどでハードトレーニングできる人はいいが、「取り組めないから体重が減らない」人もいる。よい方法はないか。

「私自身の減量法は1日1回炭水化物を除くことです。仕事の都合にもよりますが、夕食にご飯や麺類などの主食を食べない。朝食や昼食は普通に食べ、夕食だけ抜かすのです。無理することなく3カ月で2~3キログラムの減量はできるので、患者さんにも勧めています」

高清水氏のダイエットでは、主食を除いた夕食は寝る2時間前までに済ますのがコツ。ゆっくりかむと満腹感も得やすいそうだ。

「あくまでもコロナ太りの解消目的として、短期的な炭水化物抜きは効果があると思います。長期的な取り組みではお勧めしませんが、炭水化物を少し減らすと脂肪を減らすことに役立ちます。ほどほどの炭水化物制限でやせましょう」