コロナ自粛に伴い、運動不足や食生活の乱れ、通院をやめるなど、健康に悪影響を及ぼすような状況に陥っている人は少なくない。新型コロナ予防は重要だが、生活習慣病などの健康管理も大切といえる。そこで、Withコロナでの健康管理について考えていく。

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体重が増えて生活習慣病やメタボリック症候群になると、血管に炎症が次々と起こって動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが上がる。そんな炎症を抑える作用で注目されているのが、「オメガ3」と呼ばれる油(多価不飽和脂肪酸)だ。エゴマ油やアマニ油にも多く含まれ、健康油として活用されている。ただし、使い方を誤ると恩恵は消えてしまう。

「動脈硬化を促進するのは、動物性脂肪(飽和脂肪酸)です。オメガ3を含む油にも動物性脂肪が含まれるので注意しましょう」と、東海大学医学部の総合診療学系の岸本憲明准教授は警鐘を鳴らす。

オメガ3を含むアマニ油やエゴマ油にも、動物性脂肪が含まれるという。そのため、すでにドレッシングをかけたサラダや揚げ物などに、アマニ油やエゴマ油をかけてしまうと油の量を増やし、動物性脂肪も加えることにつながる。

「手作りドレッシングの油をオメガ3に変えるなど、従来の油をオメガ3に置き換えることが重要です」

ただし、オメガ3を含む油は加熱に弱い欠点がある。オメガ9のオリーブオイルは加熱調理も大丈夫なので、炒めものの油はオリーブオイルというのも一考だ。「上手に油を使い分けるのが、油を健康に役立たせるコツです。とはいえ、食べ過ぎれば脂肪を増やすことになります。1日大さじ2杯までと心得ましょう」

健康に役立つ油は、ほどほどに活用することで、健康に寄与するといえる。