肺がんと診断がつくと治療に--。

その治療法には「手術」「放射線治療」「薬物治療」があります。肺がんのタイプ、進行度によって治療方法は違ってきます。

肺がんのタイプは、まずはがん組織の特徴によって「非小細胞がん」と「小細胞がん」の大きく2つに分けられます。肺がんの85%を占めるのが非小細胞がんです。さらに非小細胞がんは、「腺がん」「扁平(へんぺい)上皮がん」「大細胞がん」に分けられるので、肺がんは4つに分類されます。その4つの特徴を紹介します。

◎腺がん 今では肺がんの60%を占めているほど、発生頻度の高いがんです。肺の奥深い末梢(まっしょう)にできるがんで、小さいうちは症状が出にくいというのが特徴。腺がんも喫煙と関係しますが、喫煙歴のない女性に見られることもあり、注意が必要です。

◎扁平上皮がん 肺がんの20%を占めていますが、少し前までは25%と罹患(りかん)者は多く見られました。たばこを吸う高齢の男性に多く太い気管支にできやすいという特徴を持ったがんです。

◎大細胞がん 肺がんの約5%を占め、腺がんや扁平上皮がんのような特徴のないのが特徴。末梢にでき悪性度が高いがんです。

◎小細胞がん 肺がんの約15%を占めています。他のがん以上に増殖が速くリンパ節や他臓器に転移しやすいのが特徴です。(取材=医学ジャーナリスト・松井宏夫)