仕事でストレスを感じることは、かなり多いでしょう。今はコロナ禍とあって自宅でテレワークという方が少なくありませんが、それはそれでストレスなのです。

そういう時にストレス解消法として過食をしたり、やけ酒を飲んだりしてしまう。そのような経験者は多いはず。ただ、これをしてしまうと、自分自身、生活習慣の改善が挫折したと感じてしまいます。すると、生活習慣の改善を続けていくことが困難になります。

そのようなときは、以前に紹介したように「深呼吸」をして気持ちを落ちつかせましょう。そして、気持ちが落ちついたところで、「ストレス・コーピング」を試しましょう。ストレス反応を回避、または和らげることをストレス・コーピングと言い、「認知的コーピング」と「行動的コーピング」があります。

認知的コーピングは、「ほかの人はどう感じるのだろう」「10年後の自分だったら、今の自分をどう見るだろう」と、認知の仕方をいろいろな角度から変えていく方法です。

行動的コーピングは、会話をしたり、歌を歌ったり、音楽を聴いたり、笑ったり、ペットと遊んだりといった行為によってストレスを緩和すること。例えば、音楽を聴くのであれば、「どのアーティストのどの曲を聴く」といった具合に細かく決めておくと効果的です。いくつかリストアップしておくと、ストレスでイライラしたときに、その気持ちを少しでも早く落ち着かせることができます。ストレス・コーピングで気持ちを切り替えましょう。(取材=医学ジャーナリスト・松井宏夫)