「栄養・食事」については、WHO(世界保健機関)が2019年12月に「肥満・メタボ」「2型糖尿病」「がん」などを予防するための「5つの食事のヒント」を提案しました。その5つの食事のヒントを参考にして食習慣を見直しましょう。

<1>バランスのとれた食事を心がける 主食と、豆類や新鮮な野菜、果物、動物性食品など、新鮮で栄養価の高い食物を偏りなく食べましょう。食物繊維が多く含まれる精製されていない玄米や小麦、トウモロコシ、雑穀も推奨されています。間食には、生野菜や無塩のナッツ類、新鮮な果物があげられています。

<2>塩分を減らす WHOは1日5グラムの塩分摂取を推奨。調理に際しては塩分を控えめにし、スナック菓子を避け、食卓には調味料の食塩を出さないことを提案しています。なお、塩分を多く含む汁物には注意しましょう。(みそ汁やおすましは1杯に2グラム、ラーメンは1杯に6グラム塩分を含む)

<3>脂肪のとり方に注意する マーガリンやドーナツなどに使われているトランス脂肪酸は、肥満や脳卒中、心臓病のリスクを高めるのでなるべくとらないようにします。脂身の多い肉なども制限し、赤身の肉に--。白身の魚や青魚、そして、植物性食品にはLDLコレステロールを下げる不飽和脂肪酸が含まれているので推奨されています。

<4>糖分を取り過ぎない ジュース類やスポーツドリンクなどの甘い飲み物や加工食品の摂取量は抑えましょう。

<5>アルコールに注意する 過剰な飲酒は慎む。では、適度な飲酒とは。厚労省が国民健康づくり運動の「健康日本21」では、純アルコールで1日あたり平均20グラム。これはビールにすると中ビン1本、日本酒では1合です。(取材=医学ジャーナリスト・松井宏夫)