(22)風邪をひきやすい…免疫力低下

今年の秋は気温の寒暖差が例年よりも激しい。加えて、マスクを外す機会も増え、風邪、新型コロナウイルス、インフルエンザといった感染症にも要注意だ。加齢や疲労、ストレスなどで免疫力が低下していると、風邪などを撃退できずに高熱や止まらないせきなど、ひどい症状につながることがある。

「秋以降、日照時間が短くなるため、体内のビタミンDが不足しやすくなります。ビタミンDは、免疫細胞の中でも、ウイルスなどを食べるマクロファージを活性化させる働きがあります。ビタミンD不足では風邪などにかかりやすいのです」と、新見正則医院(東京都千代田区)の新見正則院長。免疫学者で西洋医学と漢方医学を融合した医療を実践し、さまざまな症状の診断や治療を行っている。

「ビタミンD不足は、がんになりやすいことも報告されています。食べ物やサプリメント、日中に日光に30分~1時間、当たるようにして、体内のビタミンDを増やしましょう」

ビタミンDを多く含む食材は、キノコや魚類などが代表格。ランチタイムに外出し、キノコなどがたっぷり入った旬の食材を取り入れることで、免疫力向上の一助になるという。

「すでに体力が低下している人には漢方薬の『補中益気湯(ほちゅうえっきとう)』がお勧めです。市販の漢方薬にもあります。食生活を見直して免疫力を向上するのが理想ですが、それが難しい方は、漢方薬の活用を考えてはいかがでしょうか」と新見院長は話す。