皆さんは生活改善薬という薬をご存じですか。その名のごとく、生活改善に使う薬でまさしく、QOL(生活の質)の向上に使われています。
世界で一番売れている薬は頭髪発毛剤です。また性機能障害改善薬(ED)、これも世界中で売れています。経口避妊薬に禁煙補助薬など意外と身近にあります。病気を治す薬ではないため、保険適用ではなく、医療機関だけしか処方できないもの、薬局で買えるものなどがありますが、気軽に自由診療で購入でき、QOL向上に大きく影響を与えています。
またレーシックという呼び名が一般的なレーザーによる近視矯正治療は一時、2つの大手美容クリニックグループが激しい広告戦、値引き合戦で社会問題が起きました。この競争は一方が倒産し決着がつきました。近視は病気ではないという国の判断で医療機器としては承認したけれど、保険適用ではありませんでした。もし保険適用になっていたら、倒産した美容クリニックグループで近視矯正治療を受けた患者様はその後のメンテナンスを受けられないという不利益を受けませんでしたが、国の医療費削減には貢献しています。
これらの医療行政をつかさどっているのは厚生労働省です。実は幹細胞培養上清液(エクソソーム)治療ではこれから激しい競争が起こるでしょう。次回はこれから起こりうることをお話しします。
◆都筑俊寛(つづく・としひろ)コレージュクリニック ザ・ペニンシュラ東京院長、フランス国立神経学研究所客員教授、医学博士、日本耳鼻咽喉科認定専門医。01年よりいびき、鼻アレルギーに対するレーザー日帰り治療に特化を始め、レーザー日帰りいびき手術の総件数は2万4000例を超える。現在はエクソソームを活用した老人性難聴の治療や難病の予防、QOL改善にも取り組んでいる。

