メタボリック症候群は、内臓脂肪に生活習慣病が2つ以上合わさることで、心筋梗塞や脳卒中のリスクを高める。内臓脂肪が増えないように食事内容を見直すことが大切だ。

「毎日大さじ1杯(約15ミリリットル)のお酢をとると、12週間後に内臓脂肪や中性脂肪が減ると報告されています」と、「1週間で勝手に痩せていく体になるすごい方法」(日本文芸社)などの著者、栗原クリニック東京・日本橋の栗原毅院長。

「内臓脂肪を減らすには、筋肉を養いエネルギー消費することも有効です。筋肉にはタンパク質が欠かせません。私は患者さんにお酢と納豆を合わせた『酢納豆』を勧めています」

市販の納豆に大さじ1杯の酢を加えてよくかき混ぜる。好みでしょうゆを加え、卵を混ぜて出来上がり。この「酢納豆」を食事の最初に食べるのが、栗原院長流の内臓脂肪撃退法だ。とはいえ、納豆が苦手という人もいるだろう。

「ポリフェノールや食物繊維を多く含む高カカオチョコレート(カカオ成分70%以上含有)も、食前に食べることで、糖質の吸収を遅らせて食後の高血糖を防ぎます。内臓脂肪と関係した病気も、カカオポリフェノールによって防ぐことが可能です」

食前に酢納豆や高カカオチョコを食べ、副菜をサバ缶などの青魚にすると、さらに中性脂肪や内臓脂肪の減少に役立つ。

「海藻や野菜も、LDL(悪玉)コレステロールを抑制し動脈硬化予防に役立ちます。食材をちょっと見直して、メタボを退けましょう」と栗原院長は話す。