東京慈恵会医科大学付属病院栄養部の管理栄養士、赤石定典さんが続ける。次なる重要な栄養素は、「ビタミン」と「ミネラル」だ。3大栄養素と合わせて5大栄養素といわれている。

「ビタミンCなどのビタミンは、体内ではエネルギーを作り出すサポートの役目です。車のガソリンが3大栄養素なら、ビタミンやミネラルは車をスムーズに動かすエンジンオイル。栄養素として不可欠なビタミンは13種類あります」(赤石さん)

まず、「ビタミンA」は、目の健康、皮膚や粘膜を強くするはたらきがある。食べ物に含まれるベータカロテンという成分が、摂取後、体内でビタミンAに変わる。ウナギやレバー、ニンジン、カボチャなどに豊富で老化防止や美肌効果がある。

次に「ビタミンB1」。ビタミンB1には、糖質が分解されてエネルギーになる手助けをするはたらきがある。豚肉、牛乳などに含まれ、疲労回復のはたらきがある。また、卵や納豆、チーズなどに含まれている「ビタミンB2」には、エネルギーを生み出す脂質の代謝を助けるはたらきがある。しかし、油断をすると落とし穴も。なぜなら脂質をたくさん取ると不足しやすいから。揚げ物など脂分が多い食事が好きな人は要注意の栄養素だ。

さらに「ビタミンB6」には、タンパク質をアミノ酸に分解する際のサポートの役目がある。ビタミンB6は、ニンニク、マグロなどに多く含まれていて、脂質の代謝にかかわるビタミンB2とセットで取ると活性化される。