プリメディカ社の腸内フローラ検査「Flora Scan(R)」は、健康診断のオプションサービスとしての利用が多い。また同社のECサイトでも2万2000円(税込み)で購入できる。ある20代の女性は検査後、3大栄養素を過不足のない「タイプB」と判定されたが、その3カ月後は脂質やタンパク質が多い「タイプD」になっていた。引っ越しなどの食生活の変化が原因と考えられる。同社で広報を担当する佐藤摩耶さんはこう話す。

「食物繊維から生まれる短鎖脂肪酸は、腸内細菌によって食物繊維などを発酵・分解し生成される成分です。これが腸の運動を活発化するあるいは免疫細胞を活性化して免疫力を高めるといわれています」

18~64歳の食物繊維摂取目標量は男性21グラム、女性18グラム以上。

「健康な腸内環境のためには健康的な食事のほか、適度な運動やしっかり睡眠をとる、ストレスをためないなどの生活改善が必要とされています。中でも気を付けていただきたいのが、腸内細菌の“多様性”といわれます」(佐藤さん)。

この“多様性”は、腸内フローラに存在する細菌の種類の多さのことだ。

「食事改善といえば、ある特定の食べ物を食べる、あるいは特定の菌を増やせばいいと考えがちです。しかし実際はさまざまな菌があることが、腸内環境を整えることになると考えられていて、その多様性が正しい腸活につながるといわれているのです」(佐藤さん)。

栄養に偏りがなく、さまざまな食品を取ることが、ふだんの免疫力の向上につながるといえそうだ。

(おわり)