口内炎は大人だけにできるのではなく、子どもにも見られます。言葉でコミュニケーションが取れる年齢でなければ痛みや違和感を訴えることができないので、不機嫌になっていないか、食欲が低下していないか等を普段から観察していると対処しやすいと思います。

水ぶくれのような症状が出る「手足口病(口の中だけでなく、手のひらや足の裏にも水泡ができる)」や「ヘルパンギーナ(口の中の水泡、発熱、のどの痛みが特徴)」といったウイルス性の疾患は、接触や飛沫(ひまつ)感染によって発症します。家庭内でも、うがいや手指消毒などを徹底し、感染が広がらないようにしてください。

これらの疾患は原因ウイルスが特定されているものの、それらに対する抗ウイルス薬やワクチンが開発されておらず、発症しても自然治癒を待つしかありません。解熱鎮痛薬などを処方する「対症療法」での経過観察になります。食事が思うように取れず衰弱してしまうこともありますので、特に乳幼児では注意が必要です。

似たような疾患に「ヘルペス性歯肉口内炎」があります。全世界で50歳未満の64・2%が感染しているとされる単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)が原因で、母親など周りの家族から容易にもらいやすいのが特徴です。ウイルスに初めて感染した子どもに生じる広範囲の水ぶくれが、口唇ヘルペスのわかりやすい特徴です。重症化を防ぐためにアシクロビルという抗ウイルス薬を処方して治す場合もありますので、早めの受診がおすすめです。

永久歯が生え始まる小学生以上では、生え変わりの凹凸によって口内炎を起こすお子さんも目立ちます。いずれのケースでも口の中を衛生的に保つことで治癒が早まるといわれています。痛くて歯ブラシが入れられない場合は無理にブラッシングせず、水うがいをしっかり行うだけでも大丈夫です。