“怖い肺がん”であっても、早期に肺がんと確定できれば、決して怖がることはない。CT検査などで肺がんが疑われるときは、「確定診断」のための検査を行います。今回は、その検査を紹介します。
まずは、最も身体に侵襲の少ない痰(たん)の検査「喀痰(かくたん)細胞診」。起床時にうがいをし、口の中をきれいにして容器に痰を採ります。これを3日分ためてもらうこともあります。そして、がん細胞の有無を調べます。痰は肺の入り口、肺門部にできるがんの発見に適しています。
続いて行うのが、最も重要な「気管支鏡検査」で、これも外来で行い、基本的にX線透視室で行います。検査を行う前に、のどに麻酔注射をして口から気管支鏡を挿入します。そして、太い気管支まで気管支鏡が届くと、気管支の内腔にも麻酔をし、咳をしずめたところで検査を進めていきます。
肺がんが疑われる部位に気管支鏡が届くと、そこで間違いはないかをCT画像で確認し、検査器具を入れて進めたところで、そのがんと疑われるところに器具が向かっているかをX線で確認します。間違いがなければ、気管支鏡から器具を出して問題の細胞を採り、生理食塩水で洗います。「採った細胞」「器具を洗った液体の細胞」「ブラシで採った細胞」の3つを検査します。腫大しているリンパ節に針を刺してのリンパ節生検も行います。このように、気管支鏡検査は幅広い検査です。
そして、肺がんが疑われる「すりガラス状の陰影」の場合は、「CTガイド下肺針生検」「PET検査」を行います。それで判断が付かない場合は、手術を兼ねた「外科生検」になります。手術時にがんが疑われる細胞を採り、顕微鏡検査でがんと診断が付けば、そのまま手術を進めていくのが外科生検。手術性が高い場合は、患者さんとよく話し合って行っていきます。(医学ジャーナリスト 松井宏夫)

