阪神85年日本一の守護神で、05年のリーグ優勝時に投手コーチを務めた中西清起氏(62)が試合をチェック。3年ぶりの1軍復帰戦で5回を0封した高橋遥人投手(28)の快投をたたえつつ、首位広島との負けられない戦いでリハビリ明けの左腕を投入した岡田采配も注目ポイントに挙げました。【聞き手=松井清員】
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高橋は3年ぶりの先発で相当緊張もあったと思うが、堂々のピッチングだった。真っすぐにキレがあり、変化球も同じ腕の振りからスライダーやツーシームを投げ込めていた。何より球持ちが良いから打者を差し込める。特に右打者はクロスファイアで食い込んでくるから打ちづらい。コースも高めに浮くことなく、低く低くを徹底できていたので長打も食わないお手本のようなピッチング。審判のストライクゾーンがからかった分、四球を2つ出したりピンチも招いたが、持ち前のポーカーフェースで動じることなく投げ切った。
だが、持っているポテンシャルからすれば、この日のデキは7割ぐらいだろう。最速は149キロ出ていたが4、5回は140キロ台前半まで落ちていた。でもこれから状態を上げていけば、コンスタントに150キロ近い球速が出せるはず。3年前に連続完封した時のように、強い高橋が帰ってくることを予感させる投球内容で、勝ちもついたことで一層乗っていけるだろう。
岡田監督の勝負勘も見事だと思う。2軍でじっくり調整させ、投手陣が苦しくなる夏場に満を持してジョーカー的に投入した。高橋のためにとチームの士気を高め、低調だった打線も初回からしっかり援護することができた。しかも負ければ自力V消滅で、首位広島に5差に広げられた正念場。残り38試合で、広島より6試合多く消化しての5差は正直キツイ。そこを3差に戻し、チームに息を吹き返させた高橋の貢献度は大きい。救世主の期待が高まる強力なピースが加わった。(日刊スポーツ評論家)




