やはりスターである。いつ会ってもオーラが違う。日本ハムの指揮官・新庄剛志だ。名護の日本ハム戦は阪神の完敗。ファイターズ担当記者の取材が終わった後、あいさつだけと思って新庄に「監督、お疲れさま」と声をかける。
「あっ! どうも! 久しぶりです!」。相変わらずの笑顔と物腰。こちらも妙にうれしくなる。これが新庄という人だ。勝敗は関係ないオープン戦だが快勝は間違いないので言ってみる。「強いね。いい感じじゃないですか?」。
即、こう返してくる。「阪神ほどじゃないでしょう~。断トツじゃないですか~。もう~」。マスクなので目元しか分からないがニンマリしながら新庄が虎党を喜ばせるセリフ。評論家の下馬評も現状、阪神有利だし、新庄にしても古巣を立てやすいだろう。
日本ハムのGM代行・木田優夫とも話した。今のポイントはクローザーのようだ。「斉藤友貴哉かな、と思ってたんですけど肉離れをやったので。まずは田中正義、きょう投げた柳川(大晟)という感じかな。うしろが決まればね」。近年の野球がブルペン勝負なのはセ、パ・リーグを問わない。順調に見えても考えることは多いようだ。
阪神も同様だ。やはり石井大智の離脱は大きい。ブルペンの右腕問題である。救援陣の勝ちパターンをずっと想像しているが、正直、石井に代わる右腕はなかなか思い浮かばない。
試合中にはドリスが打球を当てて降板する場面があった。幸い、大事には至っていない様子だがヒヤリとしたのは事実。右腕ということで考えれば昨季途中に“出戻り”加入した彼の存在は大きい。
クローザーは現状、左腕の岩崎優で決まっている。左投手で言えば及川雅貴、桐敷拓馬、さらに起用法は分からないが伊原陵人と顔ぶれは充実している。しかし右となると実績組では湯浅京己がパッと出てくるぐらいで後がなかなか…という感じだろうか。
その意味でもモレッタはポイントだ。この日はまずまずの投球を見せた。指揮官・藤川球児も「出力、上げてましたね。150まで」と手応えを感じた様子である。彼がどこまでやるかは大きいはずだ。
「日本シリーズでやりたいね。まず交流戦か」と言うと新庄はまたニヤリ。両軍の快進撃を期待したいが、やはり、勝負は始まってみないと分からない。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)




