これはいよいよか。そんな気がしてきた。「10・1」決戦が現実になるのでは…ということだ。

試合前まで12勝4敗と圧倒していた中日戦である。だが抑えのドリスが9回、2点のリードを守れずに逆転負けを喫した。その30分ほど前のこと。巨人が東京ドームでヤクルトに「0-1」敗戦を喫していた。

その時点ではゲーム差が開くことが濃厚と思っていた。だが痛い逆転負けでそれは縮まらない。これで阪神は98試合で54勝43敗1分け、巨人は99試合で57勝44敗2分け。ゲーム差は「1」のままだ。

「お付き合い」という表現は軽いけれど、一方が負け、他方が勝てそうで勝てないという傾向は初めてではない。最近では4日にあった。阪神が横浜でDeNAに「0-1」敗戦。その日、巨人はマツダスタジアムの広島戦で阪神が負けた時点でリードしていたが終盤に追いつかれ、延長12回にサヨナラ負けを喫している。

もちろん勝負はそういうものだが、それにしても激烈なデッドヒートである。そして先日に発表された追加日程で「これは」と思わせる試合が入った。10月1日、甲子園での阪神巨人「最終戦」である。

TG戦は今月末にも甲子園で3連戦が予定されている。天候次第では最終戦になるかは分からないが現時点ではそういう予定だ。このままどちらも決め手を欠いたまま進めば。そこが優勝を決める一大決戦になるかもしれない。

こう書けば往年のファンなら73年10月22日のTG最終決戦を思い出すだろう。勝った方が優勝というゲームで阪神は完敗。テレビ観戦していた10歳の私はカークランドが三振して試合が終わったことをはっきり覚えている。巨人は94年にも中日との間で「10・8決戦」を経験しているがTG戦で実現すれば73年以来だ。

それ以前に本当に2球団での争いでいくのか。どちらかが脱落すれば、そういう図式ではなくなる。現状を見れば、どう考えても2球団の争いだがDeNAや中日も勢いが出てきたし、様子が変わらないとは言い切れない。

「こういう展開もなかったと思いますけど、しっかりとチームを1つにして明日に向かうということですね」。打つべき佐藤輝明が打って、投げるべき才木浩人が投げた試合を取れなかった指揮官・藤川球児はそう振り返った。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)