めずらしいな。今季初かも…と思った。手元の資料で調べる。1度だけあった。交流戦最初の日本ハム戦だ。何の話をしているかと言えば阪神が誇る「2枚看板」が2試合続けて“空砲”を放ったことだ。

6日のDeNA戦は佐藤輝明が本塁打キングのトップをひた走る35号ソロを放った。3点ビハインドの4回に打ったもの。これで2点差とし、反撃ムードが高まるかと思ったが続かない。空砲である。

前日は森下翔太だった。5日の同戦は、同じく3点ビハインドの4回、森下が反撃の32号ソロを放っている。しかしチームは敗戦となった。この2人が2試合続けて本塁打を放ち、連敗するのはこれが今季2度目である。

前回は5月27、28日の日本ハム戦(甲子園)だった。27日に森下が12号ソロを放ったものの敗戦。さらに28日は佐藤が13号ソロをマークしたが負けた。同26日からの同3連戦はスイープされている。

ということはセ・リーグ球団を相手に2人がそれぞれ本塁打を放って連敗するのは今季初だ。5月5日の中日戦(バンテリンドーム)は2人の“アベック弾”が出て負けているが、マジックも点灯している時期に来て、本拠地で苦しむ象徴になった気もするのだ。

今季の特徴がマイナスの方向で出てしまった連敗という見方もできる。そのあたりを口にしたのは前監督でオーナー付顧問の岡田彰布だ。この日、テレビ解説を務めた岡田は阪神打線の状況についてこんな話をしていた。

「ベースを駆け巡るような躍動感(がない)というかね。(本塁打で)ベースをゆっくり回ると。もっと適時二塁打でランナー2人かえるとかね。そういう点の取り方があんまりない」

この2試合に関して言えば前日は森下の本塁打と内野ゴロ間の2点。この日は佐藤輝明の1発だけだった。今季はこの2人の本塁打頼みのゲームが多い。内容として理想的かどうかは分からないが、それで勝てればいいだろう。しかし、それが出て、負けるのは厳しいとも言える。2人とも自身の本塁打が空砲になるのは初めてではないが続けては、結構、イヤな感じだ。

これでDeNAとは10勝10敗のタイに。優勝した昨季も中日には勝ち越せなかったが、とにかく同じことは繰り返せない。強かった日曜に黒星を喫し、甲子園での試合は続く。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)