高知中で軟式史上最速とされる150キロを記録し、今月に高知に入学した森木大智投手(1年)が21日、高知市の同校グラウンドで行われた関西(岡山)との練習試合で、高校2戦目のマウンドに上がった。

「8番投手」で先発した大型右腕は高校では最長の4回を投げて4安打3失点(自責1)。球数77で奪三振4。計測できた中での最速は145キロだった。

高知は5月3日からの四国大会(松山)に出場する。森木はメンバー入りが確実。救援で公式戦デビューする可能性が高い。

「(関西は)いい打者が多いので、どれくらい失点を少なくして、試合を作れるかがテーマだったけど、4回で3失点なのでダメでした。直球を打たれるのは仕方ないけど、変化球が浮いて打たれてしまった。課題が多いです。変化球の精度を上げないといけない。すごく振ってくるので、変化球で逃げてしまった」

初回は出した走者を得意の素早い一塁けん制で刺し、3人で終えた。2回は安打に失策が絡んで犠飛で失点。3回は甘く入ったスプリットを2連続で二塁打とされ、失策、暴投で2失点した。相手の好打者、白井裕斗内野手(3年)には遊ゴロとスライダーで空振り三振。4番の岩本皓多捕手(3年)には左前打と四球だった。

今月13日、八幡浜(愛媛)との練習試合で実戦デビューし、3回無失点。そのときの最速は144キロだった。昨秋の時点でブルペンで149キロを出しているが、試合では今回の145キロが高校入学後最速となった。

高知中3年時に春夏の全国大会を制覇。当時からしのぎを削ってきた仙台育英(宮城)の笹倉世凪と伊藤樹(ともに仙台育英秀光中)も同じように、高校野球で試合に投げている。「すごく関わりがあって、仲もいいです。負けたくない。向こうはいい結果を残しているのに自分は全然ダメ。まだまだレベルアップしないと負けてしまう」とライバル心を隠さなかった。

▽ヤクルト岡林スカウト(森木を初めて視察)「1年生でこれだけ投げられたら十分です。まだまだ先がある選手。そっとしておきましょう」

◆森木大智(もりき・だいち)2003年(平15)高知県土佐市生まれ。蓮池小3年時に高岡第二イーグルスで軟式野球をはじめ、内野手や捕手、投手。高知中では1年時から投手。3年時に春夏の全国大会を制覇。184センチ、82キロ。右投げ右打ち。両親と姉。