球児たちの夏の祭典が、真っ盛りを迎えている。5日に開幕した第108回全国高校野球選手権大会。代表49校が連日熱戦を繰り広げている中で、担当記者たちも現地で精力的な取材を行っている。大会期間中のアマチュア野球特集面では、地方大会に続き「書ききれなかった話」をテーマに詳報。敗退校の活躍を中心に、記者たちがセレクトした話題を紹介する。
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最速148キロを誇る中京(岐阜)のエース鈴木悠悟投手(3年)は、霞ケ浦(茨城)打線に5回2/3を投げ6安打5失点と踏ん張れなかった。得点圏に走者を背負った場面で粘れず失点を重ね「今までできていた、ピンチになっても冷静に抑えることができなかった。(監督の)今村先生から『甲子園は何もできずに終わる場所だよ』という風に伝えられていましたが、思うようにできず悔いが残る結果になりました」と唇をかんだ。
男5人兄弟の四男。帽子のつばには、自ら「最高の恩返し」とペンを走らせた。その心は-。「家族のおかげでここまで頑張れてこれた」から。甲子園出場を決めた時には父から「ありがとう。最高の恩返しをしてくれた」と感謝の言葉をもらった。それが何よりうれしかった。家族の笑顔を見ることが、鈴木にとってのなくてはならない原動力だ。
試合では3番打者として7回に左翼へ適時打を放ち、打力は示した。初戦敗退とはいえ「二刀流」の持ち味は示した。卒業後の進路はプロ1本で、投手に専念したい意向を示した。この日は土は持ち帰らず甲子園を去り「プロとして、もう1度この場に戻って、次は良い姿が見せられるように活躍したい」と誓った。【平山連】

