オリックス、ソフトバンクなど日本球界でも活躍した韓国人スラッガー、マリナーズの李大浩(イ・デホ)内野手(33)が、着実に勝負強さを発揮し、主力の座をつかみかけています。2日(日本時間3日)のバドレス戦では、代打で8号3ランを放つなど途中出場で3安打4打点と大活躍。球団史上初となる「10点差逆転劇」に大きく貢献しました。
開幕当初は、一塁手の控えで、左投手専門の代打。プレー機会にも恵まれませんでした。それでも、試合前の練習では、毎日欠かさずノックを受けるなど、変わることなく、試合への準備を進めてきました。韓国ロッテ時代には3冠王2回、ソフトバンクでは昨年の日本シリーズMVPを獲得した実績があっても、メジャーではルーキー。「僕にとっては、どの打席も大事。試合に出ても出なくてもチームが勝つことが大事だから」。言葉こそ通じなくても、その謙虚な姿勢は、チーム全体に伝わっていました。
地道で細かいルーティンの積み重ねは、開幕後、少しずつグラウンド上での結果につながり始めました。4月13日のレンジャーズ戦で代打サヨナラ2ランを放ったのを機に、先発出場も増え始め、5月4日のアスレチックス戦では初の1試合2本塁打を記録。同僚の青木が「これくらいやるのは当たり前の選手。チームにとっては欠かせない選手ですから」と話すなど、持ち前の長打力が、メジャーでもセールスポイントになることを実証しました。
依然として定位置をつかんだわけではなく、規定打席には届いていませんが、6月4日の時点で、ア・リーグ新人部門で3位の8本塁打、トップの打率3割1分9厘(80打数以上)と、高いレベルの成績を残しています。
本拠地シアトルの試合では、世界的大ヒット曲「バナナボート」の、「Day-O(デイ・オー)」のフレーズで登場。地元ファンから「デイ・ホー」の合唱を受けながら打席へ向かうなど、日増しに人気も高まっています。「このチームは本当にいいチーム。(3、4番の)カノやクルーズら強打者のプレーを観察しながら学んでいる。毎日が楽しいよ」。
昨オフ、高年俸が保証された日本を離れ、マイナーの招待選手からメジャーを目指したのも、すべては自分の夢のためでした。オールドルーキーの生き方に共感するファンに、国境はないようです。
【四竈衛】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「メジャー徒然日記」)



