今年のMLBドラフト会議が、6月9日から3日間にわたって開催され、計1216選手が指名されました。ニュージャージー州にある専門テレビ局「MLBネットワーク」のスタジオを拠点に、全30球団の本拠地と通信しながらウェーバー順で指名。日本のようにホテルに一堂に会するのではなく、長丁場の大イベントがメジャー方式です。

 近年は、上位指名の瞬間をテレビ中継することもあり、1日目は1~2巡目、2日目は3~10巡目、3日目に11~40巡目を指名するフォーマットが定着しています。

 指名された1216人のポジション別は、以下の通りです。

 ▼投手 635人(右腕476、左159)

 ▼内野手 252人(遊撃107 三塁53 二塁49 一塁42)

 ▼外野手 214人

 ▼捕手 115人

 投手が全体の過半数を占めているのは、今も昔も変わりませんが、遊撃手、捕手に厚みを持たせようとする傾向が目立ち始めています。運動能力の高い選手が多い遊撃手は、プロ入り後、コンバートもしやすく、やはり狙い目です。球界全体で不足気味と言われる捕手の場合、育成に時間を要することもあり、常に新戦力を補強しています。

 また、いかにもアメリカらしいデータとして、出身州別指名数も明らかになっています。

 (1)カリフォルニア 203

 (2)フロリダ 114

 (3)テキサス 113

 (4)ジョージア 61

 (5)イリノイ 57

 中西部のイリノイを除けば、上位は温暖で広大な土地の州ばかり。アラスカ、ワイオミングなど寒冷地の州から指名選手が出なかったことからも、ある程度の地域差があることはハッキリしています。

 これら2種類の数字だけですし、極めて強引な分析ですが、単純にカリフォルニア、フロリダ、テキサスで育った投手には、プロ注目の有望選手が多いのかもしれません。確かに、カーショー(ドジャース=テキサス)、ハメルズ(レンジャーズ=カリフォルニア)、グリンキー(ダイヤモンドバックス)、セール(ホワイトソックス=ともにフロリダ)ら、メジャー屈指の好投手は、この条件を満たしています。

 もちろん、他州出身者にも優秀な選手はいますし、重要なのは今後の成長度です。毎年、1200人以上が指名される一方で、最終的にメジャーでプレーできるのは、3~5%と言われるほど厳しい世界。指名された選手にとっては、これから本当の戦いが始まります。

【四竈衛】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「メジャー徒然日記」)