真夏の祭典で日本人初の柵越えアーチが見られるかもしれません。7月11日(日本時間12日)にシアトルでオールスターゲームが開催されます。エンゼルス大谷翔平投手(29)が3年連続の投打で選出されましたが、前半戦ラスト登板となった4日(同5日)パドレス戦で右手中指の爪とマメの状態が悪化。昨年に続いて打者専念で臨むことになります。

すでにア・リーグのファン投票で最多得票を獲得し、3年連続のスタメン出場が決定。オールスター前日にア、ナ両リーグの監督が先発ラインアップを発表しますが、大谷が何番を打つかに注目したいです。

過去2年はともにア・リーグの1番に入りました。今回、同リーグの指揮を執るダスティ・ベイカー監督(74=アストロズ)は常に大谷をリスペクトし、メリッサ夫人も大谷ファンなので、演出的にも当然、1番で起用すると思います。

そうなると、誰もが期待するのは先頭打者ホームランです。昨年はナ・リーグの先発クレイトン・カーショー(35=ドジャース)に対し、初球フルスイング宣言からの球宴初ヒットを放ちました。しかし、本人は中途半端な打球で納得していなかったようです。

過去にオールスターでは6人が先頭打者アーチを打っています。最近では2015年、エンゼルスの同僚マイク・トラウト外野手(31)が記録しており、球宴史上初の2年連続MVPに輝きました。

しかし、私が最も印象に残っているのは1989年、プロフットボール(NFL)との兼業プレーヤーで活躍したボー・ジャクソン外野手(元ロイヤルズ)の先頭打者弾です。ア・リーグの1番で初回、いきなり中越えに飛距離130メートル超えの特大本塁打。2回には自慢の俊足を生かして内野安打、さらに二盗に成功。1960年ウイリー・メイズ外野手(元ジャイアンツ)以来となる、本塁打&盗塁の活躍でMVPに輝きました。

もし大谷が第1打席でホームランを打ったら、2本目も期待したくなります。オールスターでは5人が1試合2発をマーク。最後に記録したのは、1981年のゲーリー・カーター捕手(元エクスポズ)です。

対戦するナ・リーグの先発投手は、有力視された今季メジャー最多奪三振を誇る右腕スペンサー・ストライダー(24=ブレーブス)、右腕マーカス・ストローマン(32=カブス)の2人が出場を辞退。代わって、右腕ザック・ゲーレン(27=ダイヤモンドバックス)が浮上しそうです。リーグ最多タイの11勝、同1位のWHIP1・05でサイ・ヤング賞の有力候補にも挙がっており、2日に大谷と対戦したばかり。3打数無安打2三振に抑えました。また、メッツ千賀滉大投手(30)が代替選出され、ゲーム前半で登板機会があれば、大谷との対戦があるかもしれません。

果たして、先頭打者アーチ、さらに2発目も飛び出すのか? それとも、ホームランと盗塁を決めるか? 2007年イチロー(元マリナーズ)は日本人初の球宴アーチを、米オールスター史上初のランニング本塁打で決め、MVPに輝きました。いずれにせよ、大谷らしい豪快なパフォーマンスで、日本人2人目のMVPに輝く笑顔を見たいものです。(大リーグ研究家・福島良一)(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「福島良一の大リーグIt's showtime!」)