メッツの新オーナー、スティーブ・コーエン氏が就任直後から精力的な動きを見せ注目されている。
ヘッジファンドマネジャーで大富豪のコーエン氏は2012年にメッツの株式8パーセントを得て少数オーナーとなった。今年8月に前オーナーのフレッド・ウィルポン氏とソウル・カッツ氏と株式買収の優先交渉入りが伝えられ、その後オーナー会議での承認などを経て、11月3日に正式にメッツのオーナーに就任を果たしている。
そして就任のわずか数時間後に最初の行動を起こした。ブロディー・バンワゲネンGMの解任を発表したのだ。同時にGM特別補佐だったオマー・ミナヤ氏ら編成担当の幹部たちも退任している。バンワゲネン氏は2018年シーズン終了後にメッツのGMに就任したものの今シーズンもプレーオフ進出を逃すなど結果を残せなかった。コーエン氏がいきなり大なたを振るった格好だ。
その後コーエン氏は10日にリモート形式での記者会見を開き、ウィルポン氏に感謝の意を表し、「長年一緒に試合を観戦してきたが、彼は野球界の真の紳士の一人だ 」とたたえている。その一方で「今後3年から5年の間にワールドシリーズで優勝できなかったら、やや残念なことだと思うだろう」と、チームの最初のゴールを掲げた。チームの強化も明確にする一方で「市場で大盤振る舞いをするつもりはない。大金を費やして5年間不利な契約に縛られることもある。私は慎重にいきたい」と手堅く運営していく姿勢も示した。
また「チームを所有することは市民の責任だ。地域社会とファンのためにチームを信頼している」、「われわれは自分たち自身の興奮を生み出していきたい」とチームを所有することへの理念も語っている。
この会見に対してMLBネットワークのブライアン・ケニー記者が「印象的だった。メジャーリーグがどのように機能するかを真に理解しているオーナーのように見えた。持続可能な意思決定プロセス、忍耐力、協調性、文化、分析、人間的な側面についても話し、コーエンは本当に理解しているようだ」とコメントするなど好印象を感じた報道陣が多かったようだ。
コーエン氏に選手たちも好感を感じているようで、11日にはマーカス・ストローマン投手が今季規定額1890万ドルで旧所属球団が単年契約を求める「クオリファイング・オファー(QO)」の提示を受諾している。その際には「オーナーのためにプレーできることをとても嬉しく思う。あなたが毎日もたらす興奮と情熱を感じている」とメッセージを寄せた。
またCBSスポーツがカブスのダルビッシュ有投手のトレードでの獲得を提言するなど、メッツのさらなる補強にも注目が集まっている。新オーナーの下、メッツは栄光への道を歩んでいけるだろうか。




