<マリナーズ3-9エンゼルス>◇30日(日本時間31日)◇Tモバイルパーク

菊池は下半身に粘りがない感じがした。良い時はフォームにグーッと粘りがあるのだが、今日はイチ、ニのタイミングで投げていた。間にタメがないから、スピードガンの表示はそれなりに出てはいるものの、打者からするとあまり速さを感じない投げ方だったと思う。変化球もストライク、ボールがはっきりしていて、投手有利のカウントにもっていけなかった。

春季キャンプからほとんど休みなしでやってきて、大リーグではこの5月末から6月にかけてが一番疲れの出る時期でもある。私も1年目に「こんなに疲れるのか」とびっくりしたものだ。またメジャーのマウンドは日本に比べて相当硬い。自分が思っている以上に、下半身に疲れがたまりやすくなる。

菊池はこの時期を乗り切る自分なりの方法を見つけないといけない。クローザーだった私の場合は休養を入れるのではなく、逆に登板間の練習で走る量を増やした。普段より長めの時間をランニングにあて、体のキレを出すようにした。菊池も日ごろの練習で工夫することが大事だ。

5月8日のヤンキース戦で帽子のツバに松ヤニを付けて投球していると報じられた。ここ2試合、3回1/3で降板しており、あのヤンキース戦以降、調子を落としているのでは? と心配する声もあるという。だが私は「松ヤニ報道」は投球には影響していないと思う。指先どうこうではなく、もっと根本的な疲労蓄積の問題を解決し、4勝目を手にすることを期待したい。(日刊スポーツ評論家)