ツインズ前田健太投手(31)が、再出発した。バッテリー組キャンプ2日目の13日(日本時間14日未明)、フロリダ州内の施設で初めてチームに合流した。練習の前後には日米報道陣に対応し、早くも同学年の盟友、ヤンキース田中との投げ合いに意欲を見せた。

前田がツ軍入りしたことで、同じ関西出身で少年時代から互いの存在を知る2人が、メジャーの舞台で投げ合う可能性が膨らんできた。高校、プロ入り後の直接対決はない。メジャーでもニアミスこそあれど、実現していない。だが、今季は5月26日からニューヨークで3連戦、6月18日からミネアポリスで4連戦と計7試合が予定されている。「今まで以上に、投げ合える機会が一番多くなると思いますし、同じリーグでプレーするのも初めて。それはすごく楽しみです」。

ツ軍の一員となった前田にすれば、田中個人への思い入れだけではない。昨年の地区シリーズで、ツ軍はヤ軍に3連敗。今季もV候補に挙げられるヤ軍の壁を突破しない限り、世界一には届かない。「これからワールドチャンピオンを目指しているチームに先発として評価してもらえるのは喜び、価値のあることだと思います」。軽めの練習で切り上げたが、14日には初のブルペン入り。早くも完全マイペース調整を任されるなど、実績十分のベテラン前田が、満を持してメジャー5年目のスタートを切った。(フォートマイヤーズ=四竈衛)