古豪レッズがツインズに逆転勝ちを収め、2013年以来、7年ぶりのプレーオフ進出を決めた。「1番左翼」で出場した秋山翔吾外野手(32)は、5打数2安打1打点と勝利に貢献した。

レ軍にとっても、秋山にとっても、苦しんだ分、喜びは大きかった。5回の第3打席には左翼線二塁打で出塁し、2番カステヤノスの左前打で生還。9回無死満塁の第5打席には、救援右腕から鮮やかな中前適時打を放ち、ダメ押し点を挙げた。

試合後、グラウンドやクラブハウス内で誰彼問わず抱き合って喜ぶチームメートたち。秋山自身も西武時代に経験したリーグ優勝で目いっぱい喜びを分かち合ったが、「日本なら最近ではクライマックスシリーズですけど、(プレーオフに進出できる)Aクラスに残るっていうことで、こんなに喜んだ記憶はないです。あんなにみんな歓喜するものなんだと思いました」と、あらためてポストシーズン進出の重みを実感した。

開幕前の下馬評こそ高かったものの、投打の歯車がかみ合わず、不安定な戦いが続いた。だが、秋山が1番に復帰し、オーダーが固まり始めた9月後半から上昇。この日まで12戦10勝の高勝率でプレーオフ出場権の8枠に食い込んだ。

残り2試合でシード順位が決まり、ワイルドカードシリーズ(3試合制)の対戦相手が決まる。「またみんなで喜び合う瞬間を感じたい。出る以上は結果を残したいです」。世界一へのスタート地点に立った秋山は、力強く言った。