マリナーズ球団会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏(49)が18日、インスタグラムで「悩める大人の相談ライブ『イチ問一答』」を発信した。オリックスグループ公式アカウント「SMILE ON」に寄せられた仕事、転職、独立、恋愛、結婚、離婚、人間関係などの悩みに独自の視点で回答した。司会は住吉美紀氏が務めた。
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質問「最近在宅勤務が多い。隙あらば、サボってしまう。サボらないメンタルを持つにはどうしたらいいか」
イチロー氏「人が見ていないから、サボるでしょう。人はサボります。サボってはいけない、という感触を持っているのはいいなと思います。その中で手を抜いてしまう。捉えようによっては、それこそがその人だと言えると思う。人が見ていないところの姿が。自分を客観的に冷静に24時間見るのは無理。こうしたくないけど、こうしちゃっているなと感じた時は、大切にしている人や尊敬している人を思い浮かべて、この人が今の自分の行動を何て言うか。そういう視点を持っておくと自分の行動を厳しくしていけるかも」
住吉美紀氏「サボりたいことはありませんか?」
イチロー氏「ありますよ。人間らしいじゃないですか。弱さって。確かに野球においては後悔したくない。プロになってからサボった記憶は、なかなか出てこない。ただ、それ以外のところではサボっている。プロになる前、たとえば高校時代はサボることしか考えてなかった。僕はサボっちゃいけない、人が見ている環境でサボっていた。この方とは違うけど。プロに入った後、全力でやった自分ではプロではやっていけないと、冷めたところがあった。サボりまくっていた。上級生になってから」
質問「30代男性。やりたいことも夢もないので仕事をころころ変えて不安定な人生を歩んでいます。仕事を決める際に軸がないので職種もバラバラ。どういった軸を持って行くべきか」
イチロー氏「こういう方が先輩にいたら、僕は反面教師にするタイプ。厳しい言い方ですが。そうはしたくないのでしょうが、現状はこうなのだと思う。人を見る時に、あの人いいな、あの人のこういう行動いいな、と思うのは大事だと思う。ああはなりたくはないなと思うと、そういう価値観は僕は結構好き。答えが明確にあるから。例えば、僕は人を観察するのが好き。頑張っている人が見たら、頑張ろうと思う。町を歩いていて、仕事をしている人を見るのが大好き。今日はやる気が出ないけど、みんな頑張っているなと。人を見るのはいいきっかけになるかも。いっぱい(転職)して、いっぱい対応できるのは能力だと思う。最後はばしっと、生きがいを感じられるものを。手応えは、一定程度続けないと生まれないと思う。つかんでほしい」
質問「最近付き合い始めた彼女と結婚を考えている。転勤が多い今の会社にいるべきか、おじの会社を継ぐか悩んでいる。会社を継げば転勤はないが、収入が不安定になるリスクがある。何を判断基準にすればいいか教えてほしい」
イチロー氏「判断基準は自分の気持ち。どうしたいか。僕は2000年にオリックスでプレーしていたが、アメリカに行くと大きな決断をした。『やめとけ』と反対された。背中を押してほしいと思う人からも、やめとけと言われた。その程度で自分の気持ちが揺らぐようなら行けない。決断できない。どんな声があがっても、意思がなければ行かれない。その後、『この人、今、僕に背中を押してほしいんだな』と感じた人に、軽く押したことがある。押したら、その決断をしてしまった。新しい世界に挑戦して、あまりいい結果が出ていない。そういう経験があって、何か相談されたら止めている。やめとけばと。意図して。それでも新しくトライする、チャレンジする気持ちがなければ踏み込めないと思う。それができたら、スパッと次にいけると思う。できないなら、やめておけばいい」



