オリオールズ菅野智之投手(35)が、日米通算300試合目の登板で、初めてボークを犯した。敵地フェンウェイパークでレッドソックス戦に先発。3回2死二、三塁で、まさかのプレーが飛び出した。

強打者ストーリーを迎えた初球の前、ピッチクロック残り1秒でプレートを外した。2球目の前にも残り2秒で再び。ここでレ軍が仕掛けた。セットポジションに入ると、三塁走者ウォンが本盗に向かって猛ダッシュし、止まった。菅野が思わずプレートを外して三塁へ偽投すると「ディスエンゲージメント違反」が宣告された。一昨季から試合時間短縮のためルール変更され、3度目のけん制で走者を刺せない場合、ボークとなる。三走が生還し、ぼうぜんとした。「ベンチに帰ってから分かりました」。

思わぬ形で先制点を与えたが、日米通算13年目のベテラン右腕に動揺はなかった。ストーリーを遊ゴロに仕留め、2死三塁を脱出した。

投球自体は好調だった。レッドソックス吉田正尚との日本人対決では、スプリットとスイーパーで2三振を奪うなど、5回まで5安打3三振で1失点。85球中、27球を投げた直球が最速94・6マイル(152キロ)。今季の平均は92・6マイル(149キロ)だったが、この日は平均93・3マイル(150)キロと走った。「本当にやりたいことができていると思いますし、コマンドも良くなっていますし、全体的に良くなっていると思います」。5月27日以来、今季5度目の無四球だった。

11勝目の権利を持って降板した。救援陣が9回に追いつかれて個人の白星は逃したが、チームは延長11回で勝利し、3連勝。「生え抜きのガナー(ヘンダーソン)やジャッキー(ホリデー)、そういう選手が1人1人自覚を持って、プレー以外のところでもリーダーシップを取ろうとしているように僕には見えているんで、それがいい結果につながっているんじゃないかと思います」。オールドルーキーは、若手の多いチームを俯瞰(ふかん)しながら振り返った。

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