【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)27日(日本時間28日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(31)が、749日ぶりの白星を手にした。レッズ戦に「1番DH」で出場し、5回2安打1失点。2度目の右肘手術から復帰後最多となる87球を投げ、9奪三振をマークした。この日、多投したカーブは全球種の26%。メジャーでのキャリア97登板で最も多い極端な配球だった。白星はエンゼルス時代の23年8月8日以来、約2年ぶり。移籍2年目で節目の初勝利を飾った。大谷の節目の1勝の裏側に、MLBでの大谷に密着取材歴8年目の斎藤庸裕記者が、コラム「Nobu’s Eye」で迫った。

   ◇   ◇   ◇

明確かつ極端に、課題をクリアにしていく姿は7年前と重なった。メジャー1年目の開幕直前。18年3月24日、紅白戦に先発した大谷は、スプリットを多投した。配球全体の約30%。ワンバウンドの暴投となっても、6四死球を与えても、あえて投げ続けた。当時の生命線だった球種が使えなければ、メジャーレベルでは通用しない。越えなくてはいけない壁だった。

この日のレッズ戦では、カーブが配球全体の26%。キャリア97登板で最も高い割合だった。「打者の反応がどうのこうのより、今日はカーブを多めに投げると決めて、マウンドに上がりました」。過去2戦は直球とスイーパーを狙い打ちされた。今後、勝ち続けるためには、投球の幅を広げ、配球のバリエーションを加えることが不可欠。「どちらかというともう、今はぶっちゃけて自分の状態を上げていく」と割り切った。

7年前は調整登板だったが、今回はシーズン終盤で負けられない公式戦。さらに投打でプレーしながら課題に取り組んだ。5回の投球を終えると、ゆっくり歩いてベンチへ。先頭打者の準備を忘れていたようで、慌てて、急ぐ場面もあった。マルチタスクをこなせるとはいえ、投球面で頭がいっぱいだったのかもしれない。「自分の役割としては、与えられたイニングをしっかりとまず投げきって、勝てる確率を少しでも上げること」。二刀流の完全復活へ。自らに課した最後の“宿題”を終えた。【斎藤庸裕】

大谷翔平749日ぶり白星!5回9K力投&逆転口火の安打、ボブルヘッドデーに二刀流活躍/詳細