ドジャース山本由伸投手(27)が、レッズとのワイルドカードシリーズ第2戦に先発し、7回途中2失点(自責0)で白星を挙げ、フィリーズとの地区シリーズ進出を決めた。1回2死二、三塁から先制の適時打を浴びたが、そこから5回まで13者連続で凡退。1点リードの6回無死満塁の大ピンチも脱出し、113球の熱投でチームを勝利に導いた。第3戦の先発に控えていた大谷は地区シリーズ初戦に回り、最高の形でナ・リーグ東地区王者との決戦に臨む。
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絶体絶命のピンチを封じ、山本がレッズに絶望感を与えた。1点リードの6回、先頭から3者連続安打を浴び、全ての塁が埋まった。「1点差だったので、ヒットも許したくなかった」と心を燃えたぎらせながら、頭の中は「しっかり落ち着いて、いいコースを突いていこうと思った」と冷静だった。
思い描いた「満塁脱出計画」を遂行した。A・ヘイズは丁寧に低めを突き、2ボールとされたが、外角のカットボールで遊ゴロ。スチュワートは1ボールから3球連続のボール球で空を切らせた。デラクルスには「反応も有効な感じが見て取れた」とカーブを4球選択し、勝負球もカーブで空を切らせた。
心は熱く、頭は冷静に投じたノーアウト満塁からの「由伸の13球」。ドジャースタジアムの夜空に雄たけびを響かせ、スタンドのファンを熱狂させた。「状態は良かったので、いつも通り冷静に相手を見て、投球していけた」。デラクルスに対し、6球中4球カーブを投じたのは、球種への自信と洞察力からだった。
ワールドシリーズ連覇を目指すチームのために、7回も続投を志願した。6回終了時点で95球。今後の登板を考えれば、交代の選択肢もある中、山本はロバーツ監督に「もう1回いけます」と伝えた。「1イニングでも長く投げるのはチームを助けることだと思いますし、まだ余力があったので」と6回2/3を2失点、113球の熱投でポストシーズン3勝目を挙げた。
味方の失策も絡み、初回に2点を先制されたが、1回2死一塁で迎えたデラクルスから5回まで13者連続で封じ、流れをたぐり寄せた。ロバーツ監督は「またもや力を発揮した」と評価。チームはワイルドカードシリーズ(WCS)を連勝で突破し、フィリーズとの地区シリーズ進出を決定。山本からバトンを渡され、大谷が大事な初戦のマウンドに上がる。【久保賢吾】
▼山本が2勝した昨季に続いてポストシーズン(PS)通算3勝目。日本人投手で3勝以上は田中(ヤンキース)とダルビッシュ(パドレス)の各5勝に次ぎ、松坂(Rソックス)に並ぶ3位タイ。山本はPS初登板から無傷の3連勝。過去には田中が17~19年に4連勝、松坂が07~08年に3連勝しているが、初登板から3連勝したのは山本が初めて。
▼山本の投球数113球はメジャー移籍後で自己最多。これまでは9回2死までノーヒットノーランを続けた9月6日オリオールズ戦の112球が最多だった。日本時代は21年の日本シリーズ第6戦で、9回141球が最多だった。
▼この試合は大谷が1番・DHで出場し、9回から佐々木が登板。PSの試合で同じチームの日本人選手3人がそろって出場するのは初めて。



