【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)29日(日本時間30日)=斎藤庸裕】ドジャースが連覇へ向けて窮地に立たされた。大谷翔平投手(31)はブルージェイズとのワールドシリーズ(WS)第5戦に「1番DH」で出場し、4打数無安打。打線のテコ入れも機能せず、22歳の新星右腕イエサベージに完敗した。シリーズ2勝3敗と追い込まれ、第6戦から再び敵地カナダ・トロントへ戦いの舞台を移す。第2戦で完投した山本由伸投手(27)に命運が託され、3勝3敗のタイに持ち込めば、第7戦に中3日で大谷を先発起用するウルトラCプランで臨む可能性も出てきた。
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連覇に向けて、敵地で残り2戦とも勝つしかなくなった。大谷は6回の第3打席、先頭打者で22歳の右腕イエサベージの縦に落ちるスライダーを捉えた。快音を響かせた超速ライナーの打球速度は117・3マイル(約189キロ)。反撃を期待する本拠地ファンから一斉に歓声が上がったが、右翼手バージャーの好捕に阻まれ、ため息に変わった。
打線のテコ入れも機能しなかった。WSの打率1割3分で突如、調子を崩したベッツを3番、4番だったスミスを大谷に続く2番に据えたが、1~4番の上位打線は15打数1安打。第3戦で延長18回、6時間39分の激闘に勝った勢いは翌日からしぼみ、この日もわずか4安打で1得点に終わった。イエサベージの前に7回までで12三振を奪われ、ロバーツ監督は「修正しないといけない。どういう打順であろうと、全員が質の高い打席にしないといけない」と厳しい表情だった。
昨年も逆境からはい上がった。パドレスとの地区シリーズで1勝2敗と追い込まれ、崖っぷちの状況だった。当時、大谷は「後がないっていう感覚自体が僕には特にない。シンプルに2連勝するだけ」とコメント。その言霊に乗るかのように2連勝で突破し、一気にWS制覇まで駆け抜けた。今季のポストシーズンはここまで順調に勝ち上がり、ハードルの高い関門が最後に訪れた。それでも勝つことしか考えないメンタリティは変わらない。ベテラン野手のフリーマンは「去年もこうだった。また乗り越えられる」とチームの思いを代弁した。
第6戦にまずは勝つことが絶対条件だが、3勝3敗のタイに持ち込めば、第7戦には中3日で大谷を送り込む可能性も出てきた。29日の第5戦前、右腕グラスノーがブルペン入り。仮に11月1日の第7戦に先発なら2日前の30日にブルペン入りとなるはずだが、1日前倒しで調整を行った。同投手を第6戦以降から救援で待機させ、第7戦の先発マウンドには大谷を投入するウルトラCプラン。これが、勝つための最善策になり得る。いずれにしても連覇へ向けて、総動員の最終局面を迎える。
▼ドジャースが2勝3敗と追い込まれた。7試合制のシリーズで2勝2敗から第5戦に敗れたチームは68回中22回しかシリーズを制しておらず、ド軍のV確率は32・4%。現行の2-3-2試合ずつ移動する形式では、ホームで第5戦を落として2勝3敗となり、敵地で第6戦以降に臨むチームは、27回中7回で逆転優勝しており、ド軍の優勝確率は25・9%。



