【デトロイト(米ミシガン州)28日(日本時間29日)=斎藤庸裕】二刀流マネジメントの複雑さが、改めて浮き彫りとなった。ドジャース大谷翔平投手(32)が、タイガース戦前にブルペン入りで調整。最短なら30日(同31日)に1イニングのオープナーとして先発となるが、2日前となっても、ロバーツ監督は判断を先送りにした。この日の試合は「1番DH」で出場。4打数無安打、1四球2三振で2試合連続の無安打となった。
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敵地デトロイトで、球場の警備員がメディアの取材パスを入念にチェックしていた。続けて、「外野には行ってはいけない」と告げられた。周知のことで理解しているつもりだったが、改めて念入りに言われたのはどういうことなのか。警備員は、ド軍からの指示だということも同時に明かした。大谷が左翼後方のブルペンで投球練習を行うのに近づかないように-。そういう意味だと判明した。
ド軍のスタッフは外野のフィールド上と、外野の客席後方のコンコースに2人態勢で警備していた。大谷自身も、ブルペン投球に神経を張らせていたのだろう。間近に迫る投手復帰に向け、いつも以上に慎重に状態を見極めなければならない。それだけ、大事な投球練習だった。
試合前後にメディア対応を行うロバーツ監督は、ここ最近はほぼ毎日、大谷の状況を問われる。この日も、試合前にブルペン投球を行ったことについて「まだショウヘイとは話していないが、後で話すつもりだ。マーク(プライアー投手コーチ)とも話さないといけない」と語った。試合後も、アップデートに関する質問が飛んだ。「まだ現状のまま。明日、彼がどんな状態かを見たい」と、最終判断を先送り。ブルペン投球が20球程度で少なかった訳を聞かれても、「それくらいの球数を投げる予定だっただけ」とけむに巻いた。
今回の大谷は、手術など大けがからの復帰ではない。左ひざや右上腕二頭筋の状態が改善されてきたことで、再びマウンドに上がるという位置付けだ。それでも、二刀流への注目度は依然として高い。通常の投手であれば、仮に故障から復帰する過程にいたとしても、ブルペン投球を行い、当日の試合前後で状態を問われるようなことはない。大谷の場合は、打者出場を続けていればその都度、状況が変わる。慎重に慎重を重ねなくてはいけない。二刀流が、いかに特別な存在か。この日の動きが、それを物語っていた。



