まだ誰も踏んでいない4つのベースを、日本ハム西川遥輝内野手(23)が独占してまわった。「すごく気持ちよかったです」。試合開始直後の初球135キロ直球を、右翼席にたたき込んだ。高校時代、ともに関西でしのぎを削ったヤクルト山田、ロッテ中村は先頭打者弾経験者。「うらやましいなと思ってた」。自身初の先頭アーチにうれしさがこみ上げた。
自身のバットが生んだ波に、自分で乗った。2回には左翼へ二塁打、5回に中前打で2試合連続猛打賞。「頭にはあった」というサイクルヒットこそ持ち越しとなったが、6、8回にも安打を放ち、自身初の1試合5安打。「分散できたらな」と冗談を飛ばすが、打線の切り込み隊長として、最高の仕事をしてみせた。
4月を終えて打率2割3分1厘と低迷。林打撃コーチからは「そろそろ笑ってられる場合ちゃうぞ」と“脅され”ていた。だがそんな中でもリーグトップの21四球を選んで出塁。栗山監督は「本当なら早くヒットが打ちたくてむちゃするところだけど、チームのことを考えて打席に入っている」と評価していた。
月が変わり、2戦で8安打と大当たり。打率は2割9分2厘まで急上昇した。「ふとした瞬間に打てるようになって、ふとした瞬間に打てなくなるんです。それをなくしていければ」。ここからは、「ふと」することなく打ち続ける。【本間翼】



