お祭り男の本領発揮だ。ソフトバンク松田宣浩内野手(32)が、通算1000安打をド派手なアーチで飾った。1点リードの3回、阪神岩田から左翼席へ14号2ラン。プロ10年目で節目に到達した。昨年日本シリーズ同様、虎退治の先頭に立ち、今季初の6連勝に導いた。交流戦、リーグともに首位をガッチリ守った。

 チームきってのお祭り男、松田らしい1発だった。1-0で迎えた3回1死一塁。フルカウントから左腕岩田の内角カットボールを左翼席まで運んだ。今季14号2ラン。ダイヤモンドを周りながら両手をたたくと、記念の花束を手に右翼スタンドに頭を下げ、テレビカメラに向かって「熱男~!」と、今季のチームスローガンを絶叫した。

 「プロに入って5回骨折をしているので10年目での1000本は遅いと思うが、打ててよかった。帆足さんから打ったプロ初安打、(最終戦でリーグ優勝を決めた)昨年10月2日の決勝打と並んでうれしいヒットになった」

 10年目、3929打席目での記録達成。松田は続く5回の打席でも1死一塁から1001本目の安打を中前に放ち、4点目となる今宮の適時打をお膳立て。節目の記録もあくまで通過点だった。

 30代になった今も、ベンチで積極的に声を出し、先頭に立ってチームを盛り立てる選手会長。決起集会ではアルコールは苦手でも率先して場を盛り上げる。ベテラン松中とともに行うオフのグアム自主トレではチームの将来を担う後輩に参加を呼びかけるなどチームの未来にも気を配る。

 一方、自分には徹底して厳しい姿勢を貫いた。グアムでの自主トレでは例年よりも重い100キロのバーベル上げにチャレンジ。シーズン中も毎日午前中の筋トレを欠かさない。30代の今も年々体をパワーアップさせているからこそ、本塁打も11年の25本を上回る自己最速ペースを保っている。

 記念球は、プロ初安打のボールととともに、滋賀の実家に飾る予定。「僕はずばぬけて打つタイプではない。走攻守3拍子そろって試合に出続けるスタイルを続けていきたい」。連勝を6に伸ばす価値ある1発から、次の金字塔に歩み出す。【福岡吉央】

 ▼通算1000安打=松田(ソフトバンク) 9日の阪神1回戦(ヤフオクドーム)の3回、岩田から本塁打を放って達成。プロ野球280人目。初安打は06年3月28日の西武1回戦(ヤフードーム)で帆足から。